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深海王編3 前編 ページ38

私の両親や、同族達は皆、
元から服など着る必要はない。

それこそ服なんかを使わなければ
寒さや外敵から身を守れない
「弱者」などではないからだ。

生まれついた時から「強者」であるが故に
最初からその概念すら存在していないのだ。

「いや…
でも服くらい着るのは常識だろ!!」

そう「強者」である筈の私は
あの変態に向かって吐き捨てる。

実際、今の自分は服こそ着ていないが
それはこの姿になってしまうと
あんな小さい服は破けてしまうからという
単純な理由で、

もし人の姿であったら迷う事なく私は服を着ている。

「うるさいわね、貴方。
この私を無視するなんて不快だから、消えて。」

「!」

そんなおかま口調の声が聞こえたかと思えば
自分の顔面スレスレまで拳が迫っていた。

「くっ、」

それを何となくの情景反射で避ける。

「貴方…フフフ、
面白いわ。なかなかやるわね?」

しかし、すぐ様
全くの別方向から放たれたブローが
私の脇腹に入った。

「っ、」

勢いでむせた。

最悪だ、
運動なんて久しぶりすぎる。

「でも、速さはそんなにかしら…
私の方が生物系では貴方よりも上位よ!」

「…あ゛ぁ??」

私はあの強者達の中では
確かに「落ちこぼれ」の部類だった。

でもそれは、彼らのような化け物級の治癒力が
私には生まれつき備わっていなかったからだ。

だが、それは宇宙級の話、
こいつはこの狭い地球という場所で
ぬくぬくと育った、温室育ちの奴。

所詮は「井の中の蛙大海を知らない」
大馬鹿野郎だ。

「生物系では私よりも…上…ねぇ??

本物の化け物共を一時期、
相手してた私をあんまり
舐めないほうがいいと思うぞ。」

そう睨みを効かせながら
私は自分の拳を握った。

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作者名:おぼろん | 作成日時:2021年9月16日 22時

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