懐かしき気配 中編 ページ4
その場所に留まって数日目、
今日も自分は戦争に参加する事はなく
ただただ遠くの方で人々が
殺し合う様子を眺めていた。
「晦冥様、
ずっとお立ちになられているようですが、
椅子をお使いになられませんか？」
辺りは少し暗くなりかけてきた時
そう声をかけてきたカエデ。
「あ、あぁ、ありが…」
振り返って彼の方を見ると、
手元にはかなり豪華な装飾の
施された椅子を持っていた。
いや、その椅子は…戦争にしては
場違いにも程があるんじゃ？
「流石にその椅子は…うん、いいかな。
カエデが座るといい。」
「いえ、私は…」
彼の遠慮しますと首を横に振ったその直後、
「そちらにおられるのは、もしや…」
第三者の声が聞こえると共に
そこに現れたのは
戦装束を着た十数名の忍者達。
「晦冥殿とお見受けする。」
「…知らないな。」
私はそう言って外方を向く。
「…いえいえ、
お隠しにならなくてもかまいませぬ。
まさかわざわざ晦冥様が
我らの戦場まで足を運んでくださるとは
思っていませんでしたが。」
「…、」
確実にばれている、
これでは隠してもしょうがない。
「申し訳ございません。
まさか、」
ついてきていたとは、
と苦虫を噛み潰したような表情をしながら
小声でそう喋るカエデ。
彼の片手は自身の刀を触れていた。
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おぼろん(プロフ) - MAREさん» MAREさん、コメントありがとうございます！沢山オリキャラを出しすぎて皆さんの中でごちゃごちゃになってしまわないかとても心配だったのですが、楽しく読んで頂けているとの言葉、安心しました！楽しくお話を書き続けて行けるのも全て応援のおかげです！頑張りますね！ (2021年7月10日 17時) (
レス) id: fd0f1f35b3 (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - 続編おめでとう御座います！オリキャラも段々出て来て、ストーリーも進んでとても楽しく読ませてもらってます。 これからも頑張って下さい！ (2021年7月10日 16時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おぼろん | 作成日時：2021年7月4日 14時
