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ただの仲良し 後編 ページ24

口いっぱいに頬張る彼らを見ながら
私は自分の分に口をつける。

洒落たものは出せないが、
まぁまぁな味だとは思う。
令和の人間の舌を持つこの私が
作った料理だ、信頼に値するはず…

塩も食材も全て手作りで
なんとか作った代物だ。
不味いとは言わせない…

そんな面持ちで彼らを見ていると、
柱間くんが突然パッと顔を上げてに言う。

「A!
あの湯浴み気持ちよかったんぞ!
な!マダラ!」

「あ…あぁ…そうだな。」

「それは良かった。

あぁ、そうだ…もっとおかわりいる?
まだまだあるから遠慮せずに食べなよ?」

コクコクと頷く彼らの皿を受けとると
かなり多めによそう。

「はい、どーぞ。」

「ありがとうぞ!!」「あ…ありがとう…」

「A!
なんかさ、Aってさ、」

柱間くんは口にかきこみながら私に言う。

「俺たちの姉貴みたいぞ!」

「…!

…そ、う?」

姉、
その言葉が聞こえた私は少し
指先が反応をしてしまう。

子供なりの純粋な感想だ…
他意はないのだろう。

「でも俺よりもチビだけどな。」

そのマダラくんの言葉に
私は即座に返してやる。

「言うけど、
お前よりかは遥かに大人だ。」

「なっ!」

「そんな事よりも
二人共今日はここに
泊まって行くと良いよ。」

「おい、無視すんなよ!!」

「あ…いや、でも…
親御さんが心配するかもしれないし。」

うーんうーんと言って頭を捻らせる私に
マダラくんが言う。

「チッ、

どうせお前は、
あの猪の事で俺らのこと心配してんだろ。」

「いや、当たり前でしょ。
二人共、まだ子供なんだし…

帰り道にあんなのに遭遇でもしたら…」

「だからあの時に俺たちの
手を引いて逃げたんぞ?

そういう事だったのか!」

何が面白いのか、
ケラケラと笑い始める柱間くん。

「あの…私としては
マジで言ってるんだけど?

お前ら、あの時危険な状態だったんだからな?」

「だってA!
俺らは忍びだから、何も心配はいらないんぞ!
あ!でもっ!俺らは何もしないぞ?」

「あぁ、無意味な争いはしないって
決めてるんだ、柱間と。」

「…忍び…」

忍びって…んん?忍者の事?

いやいや、何処の漫画の主人公っすか?

「なにそれ?」

「「…え?」」

首を傾げる私、
それに彼らも目を点にして首を傾げた。

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作者名:おぼろん | 作成日時:2021年5月4日 16時

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