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二人の少年 前編2 ページ15

戦争孤児?

私が?

いや、違うだろ。

「普通に…
頼れる大人がいなかっただけ…で…」

私は此処でふと不思議に思う。

「あのさ…」

「何だ?」「なんぞ?」

喧嘩ばっかしてるように見えるが…
二人声を合わせて答える感じ、
絶対こいつらかなり仲良しだろ。

しかし、

さっきのやっと謎が解けた…
という言葉だが…まさか私の私生活を
この子供らは今まで隠れて見ていたのだろうか?

「もしかしてさ…君たち見てた?」

「「…、」」

「私の私生活…
隠れて見てたかって聞いてるんだけど?

狩りとか…家の工事とか…
あとは、着替えしてる所とか…?」

私の言葉に
わかりやすく二人は頬を真っ赤に染める。

ははーん、そっか。

「見てた訳か…はぁ…」

私のため息に
いち早く答えたのは茶髪くん。

「みっ、見てないぞっ、俺は!!

しかしだのぉ…
マダラがどうかは知らないけどな。」

「なっ!柱間!
俺になすくりつけようとすんなよっ!
…俺もなんも見てねぇ!!」

純粋だなぁ…
如何にも子供らしい面白い反応だ。

顔を真っ赤にして二人揃って
あたふたと困惑するから
私は怒る所か内心にやけてしまう。

「そっか。
まぁ、別にどっちでも私はいいけど…」

「「は?!」」

このくらいの年の子に見られていようが
別に怒るつもりもないし、
恥ずかしいという事もない。

子供だよ?

私はどうしてかこの小さな体に
居るわけだがこう見えても中身は大人なのだ、
つまりは彼らよりもずっとお姉さん。

覗き見をしていた小学生くらいの男児二人に
本気になって大人の私が怒る方が馬鹿らしい。

「それでさ…」

しかしこの子らが私に危害を
加える事はないだろうと確信を持てた。

それ故に、やっと警戒心を
解いて彼らに向き直る事が出来た。

「君達…どうしてこんな所まで来たの?」

「いや、お前みたいな子供が
此処に住んでるのが気になっ、」

黒髪の子はそこまで言って
ハッと言葉を中断させる、
横にいる茶髪くんのニヤニヤとした
視線を感じとって。

「違っ、そういう意味じゃ。」

「言い訳はいいんぞ、マダラ。
俺はわかってるからな、大丈夫ぞ!

伝わるといいな!」

ニカっと白い歯を見せて親指を立てる彼。

「テメェ!!何が大丈夫だ!
何もわかってねぇじゃねぇかっ!」

またもや二人の言い合いが始まる中、
私の心情は中々に穏やかだった。

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作者名:おぼろん | 作成日時:2021年5月4日 16時

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