滅亡を求む不死身な転生者 第十章【NARUTO】

自分が犠牲になるのは痛くない　前編2 ページ22

「姉ちゃん、おそい！」

「痛い痛い。ごめんって。」

目を覚ましたアキト
私の赤髪を引っ張りながら
そう言ってプンスカ怒る。

「うずまきだったのか…お前。」
まじまじとかなり近くで
私の事を見ながらそう呟くオビト。

「まぁ、でもこっちの方が
なんか合ってる気がするな…」

「当たり前だろ、
元の髪の方が断然この俺に似合ってる。」

「あー、うん、そうだな。」

いつものように自分の容姿に
対しての正当な評価を言う私をオビトは軽く流した。

つれないなぁ…

「でもなんともなかったのな。
任務で怪我したとかじゃないんだろ？」

「あぁ、俺はなんとも…
そういえばナナシ、お前はもう治療は終わったのか？」

「あぁ、あのアキって男に
パパっと治療して貰ったから何ともないな。
あとは暗部の任務も少しは休んでゆっくりしろってさ。

ダンゾウ様に報告は俺から済ませておいたし…

あ、あのアキって奴が
お前にも無理するなって言ってたぞ？」

「そうか。ありがとな。」

オビトはナナシの仮面と私を交互に
見ながらハッとしたように声を上げる。

「お前…暗部なのか？！」

え？今更？？
言うつもりもなかったが隠すつもりもない。

「暗部につい最近入っただけのヒヨッコだよ。」

「む？そんな事はない！！

アカは暗部の中でも
かなりの才覚を持ってる筈だ！
このナナシが保証する！」

「おい、それは流石に言い過ぎ、」

「マジか？！
暗部ってエリートの中のエリート忍者だろッ？！」

「あぁ！
エリートじゃなければ
入る事すら出来ない、それが暗部だ！」

ナナシィ…あまり余計な事言わないでくれ、頼むから！！

「アカが暗部入りかぁ！！

俺はまだまだアカデミー卒業間近くらいだぞ？カカシはもうとっくの昔に中忍に昇格してるって聞いたし！！

くそーっ！！また二人に先行かれた！！」

「くくく、青春だなぁ。
そうだろ？アカ？」

「だからやめろって。」

オビトの悔しむ姿を見ながら
その仮面の下でニンマリしているであろう
ナナシはどこか面白そうに
そう言って喉から笑い声を上げた。

自分が犠牲になるのは痛くない　中編→←自分が犠牲になるのは痛くない　前編

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す