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呪いの矛先 後編2 ページ7

「ククク、彼女…かなり怖がってますね。」
面白いとばかりにそう小声で言ってくる的場。

「そりゃあ、見えないもんは怖いだろ。
それを笑うもんじゃないぞ。」

ふむ、だがなんとなく
私は状況を把握できた。

つまり?
シズクとシュラに偵察と嘘をついて
降嗣家に送り込んだ後、

そこで気配を感じることが
出来るがあまり見えないと言う
降嗣家の娘さんを怖がらせた。

まさか今までの妖達の報復では、
と思い込ませる事を利用して
的場家に依頼をさせるよう誘い込んだ…と。

「的場…でもお前…本当、お前…
流石にそれはないわ…

卑劣って言われても仕方ねぇよ…」

見えない者を利用するなんて…
わざと家にネズミを離す
ネズミ取り業者の如しだ。

つまり卑劣一言。

「こうでもしないと降嗣家は祓い屋を
敷地に入れる事はしないと思いますよ?

相手は意地でも妖達との繋がりを
切りたがっている人間なんですから。」

「でも…何処か騙してるようで
忍びないとか少しも思わんの?」

「ちっとも。」

「えぇ…」
言い切る的場に若干引いてしまった。

「祓い屋をすると言う事は後々、
こうなるであろう事を想定の範囲に
入れておかなければいけない。

妖を祓うとはつまり
人間で言う所の死と同じ、

自分達も妖達にいつかは
祓われるであろう覚悟を持って
いなければならないんですよ?」

鋭い目つきに変わる的場。
彼にはその覚悟があるであろうと事が
見受けられる。

「それすらも受け入れる覚悟がなければ、
端から祓い屋の資格はないでしょう。

そんな家系、子孫共々
早々に潰れて行けばいい。」

かなり棘がある言い方ではあるのだが
もっともな事を言っている。

「そう、だよなぁ…」

「なんともまぁ、
結滞な事を言ってくれますね。」

突然、自分のものでも
的場の物でもない声が聞こえた。

蜜を啜れぬ者達 前編→←呪いの矛先 後編



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おぼろん(プロフ) - あまねさん» あまねさん、ありがとうございます〜(*^▽^*)長らくお待たせしてしまい申し訳ございません…それでも読んでくれる方がいてくれる事に作者、おぼろん感謝感激ですッ!!! (2021年11月2日 10時) (レス) id: 05589eb251 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 完結おめでとう〜、、、ございます(無理矢理感半端ない敬語) (2021年11月1日 23時) (レス) @page35 id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
おぼろん(プロフ) - あまねさん» あまねさんコメントありがとうございます!内容が濃いだなんて…嬉しいです!ありがとうございます!色々と思考を凝らした甲斐がありました!(*^^*)更新これからも頑張ります! (2021年8月15日 17時) (レス) id: 3562684528 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 1話1話の内容が読み応え(濃くて)があって、読んでいると時間を忘れる作品でした!更新頑張ってください(ケラッ (2021年8月14日 0時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
おぼろん(プロフ) - えりなさん» えりなさんコメントありがとうございます!最近こっちのお話は全然浮上出来てないので申し訳ないです…もっと更新できるように頑張りますね! (2021年7月24日 6時) (レス) id: cc1232a354 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おぼろん | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2021年6月5日 22時

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