バブ語の翻訳お願いします 中編 ページ9
「ぶぅ、あうあう、あぁ…」
口から人間の言葉を喋ろうとするが、
全てバブ語の変換される
この役に立たない翻訳機、いや、私の口。
うまく動かない舌と唇にあまりのもどかしさから私は手を動かしてバンバンと地面を叩く。
「あらあら、もう？」
そんな私に気づいた彼女こと、
現、私の母親、名前はまだわからないので、
お母さんと呼んでおこう。
お母さんは私に手を伸ばすと
私が着ている服の帯を解く。
(おいおい、嘘だろ…誰か嘘だと言ってくれ…)
心の中で私は誰にも聞こえない声を零す。
(やめてくれ…頼むから放っといてくれ…)
オシメ、今のこの時代は
布切れ一枚がそれの役割をなすのだが…
「貴方は他の子みたいには泣かないのね、
すごく静かで良い子ねぇ…
でも、産声を上げなかった時は、
流石に肝が冷える思いだったのよ？」
(止めろぉおおお！
出来ないだけなんだよぉおお！)
手足をばたつかせて
私は心の中で大声で訴える。
しかし、口から出るのは
相変わらずのバブ語。
「わかってるわ、少し気持ち悪いのよね。
すぐにかえますからね？」
ううん、違う、違う、そうじゃない。
「えっと、確か…こうだったわね…」
暴れる私を彼女は宥めるように言って、
慣れてなさそうな手つきで
オシメを替え始める。
「あぅうう…」
暴れる事で自分に自分のものだが、
オシッコ付きのオシメが当たるのは嫌だ。
仕方なく私は羞恥心を抑え込んで
静かにする事にする。
少しすると、出来たわ！と
彼女が嬉しそうな笑みを浮かべた。
うむ、どこかキツキツになった気がするが、
そんな事よりもオシメ取り替え、そして食事の時間が私の精神をゴリゴリと削って言っていっている方が問題だ。
(早く、一人で全て出来る様になりてぇ…)
少し隙間が空いた障子から
綺麗な青空が見える。
(これからどうしよう…)
そんな空を見ながら
大丈夫、まだ確信ではないと
私は心の中で何度もお経のように唱えていた。
「ふふ、何を見ているのかしら？」
私の目線を辿って
お母さんも続いて空を見上げる。
「綺麗な青空ねぇ。
でも、この空の下で一族同士争いって
毎日大勢の人達が死んでいると考えると、
この澄み切った空も憎く感じるわ…」
そうお母さんの独り言が聞こえてくる。
(あぁ、そうかぁ…
戦争あったような気がするわぁ…)
彼女の言葉でまた一歩、
この世界があの紙の上に書かれていた世界である可能性に近づいた。
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おぼろん(プロフ) - MAREさん» コメントありがとうございます！！ジョジョも大好きなので、どうしてもジョジョネタをぶっ込みたかったんですwww面白いと言ってくれて本当に嬉しいです！ (2020年12月13日 15時) (
レス) id: 1ee1bd2324 (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - 面白かったです！初っ端のジョジョネタで笑いましたww主様とは気が合いそうですw (2020年12月13日 10時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
おぼろん(プロフ) - 豆腐の角さん» コメントありがとうございます！！いくつも掛け持ちしてるので申し訳ないです。他のと両立できるようにがんばります！！ (2020年11月28日 6時) (レス) id: 32dbdc0bea (このIDを非表示/違反報告)
豆腐の角(プロフ) - おお！今度はナルトですね！おぼろんさんの作品のナルトはとても面白いし他にはない作品なので、とても嬉しいです！これからも楽しみにしてます！ (2020年11月27日 21時) (レス) id: d448052499 (このIDを非表示/違反報告)
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