滅亡を求む不死身な転生者【NARUTO】

もうずっと夢の中に居たい　後編 ページ24

友達の顔が朧げになり
突然、パチリと目を覚ます。

自分の首元を無意識に触り、
まだ体温があるとそう感じた。

「あれ、まだ生きてた…」

あの夢は別にいい夢なんかではなかったが
今までにない清々しい目覚めだ。

私は大きくあくびをして両手両足を伸ばす。
「…あれ？」

そしてやっとそこで私は、
自分の異常に気付く。

今さっき、私は
何を使って体温確認したんだ？

自分の手元を見ると、
五本の真っ白い日焼けが一切ないその手。

五本の指が揃ってそこに存在している。

「…ある…」

目を疑った。
しかし、何度も何度もその手で目を擦っても
消えることはないし、
寧ろ擦りすぎて充血しそうだ。

自分自身の足で仁王立ちをして、
感動する。

(効いてたぁあああ！！！

え？嘘！これ、
あのバカオタクのチャクラ効果？！

まじで？！
チャクラって手も足も生えんの？！)

あの夢の中でのチャクラレッスンが、
今のこの現状に関係しているのかはわからない。
でもそれしかないだろうと、
私は結論づける。

いや、実際にそれしか考えられないのだから。

嬉しさのあまり私は、
ぴょんぴょん飛び跳ねる。

「お母さん！！お母さん！！」

そして、襖を勢いよく開けて、
夕飯を取りに行ったお母さんを探す。

この嬉しいニュースはあの人にこそ、
一番に伝えるべきなのだから。

いつもの着物の柄が見えた私は、
彼女の抱きつく。

「…！A、あれほど
部屋に居なさいと言ったのに、」

とそこまでいった彼女は、
驚きのあまり手に持っていたお盆を
ガシャんと丸ごと地面に落とした。

「A？ほ、本当に…A…なの？」

私の両手を触りながら、
お母さんはそう聞いてくる。

コクリと頷く私にお母さんは今までの全てに安堵したような表情をして涙をこぼした。

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