【企画小説】エーヴェルのarmと王族

5話 by.べレッタ ページ5

リオンが帰ってきた

多くの土産付きで

「…誰に貰ったの？」

「第一王子に…。」

「そう…。みんなで食べて。お姉ちゃんはいらないから。金貨も、自分の欲しい物に使うといいよ。｣

それだけ告げると、私は表に向かった

空はまだ紅い




この時間帯にもなると、人気が少なくなるな…

すれ違う人は皆、私の格好をみて眉をひそめる

…armの何が悪い

貴方たちは偶然、幸せな家庭に産まれただけでしょう

それを偉そうに威張り散らして

何が楽しいの

苦労せずに、楽に手に入る幸せなんていらない

弟たちと、苦労して、頑張って手に入れる幸せの方が生きているという実感が湧く

そうだ

私は生きてるんだ

ここに、まだ存在し続けている

私たちを捨てた、『あんな奴ら』とは違うんだ

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