Honey you're my everythingーHokuto.Mー (ページ34)

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side＿A

＂何か困ってることありませんか？＂

＂疲れてるとか、不安なことがあるとか＂

そう聞かれてハッとした。

私そういう風に見えてるのかなって。

自分では意識してないけど、もしかしたら無意識に出てるのかもしれない。

せっかく松村さんが来てくれたのにそう感じさせてしまったのが申し訳なくて。

仕事も子育ても順調だってちゃんと伝えた。

ご飯を美味しいって言って食べてくれて、美愛の面倒を見てもらえて、嬉しかったし助かったってことも。

それだけで十分だったのに

北斗「Aさんの力になれるなら俺、何でもします。

支えになりたい……です」

とまで言ってくれたんだけど、やっぱり気になるのは松村さんの立場で。

もし訳ありな事情を持った私と噂になるようなことがあったら、必ず松村さんに迷惑がかかる。

なのに松村さんは

北斗「それでも俺はAさんと美愛ちゃんのことを守っていきたいんです」

そう言ってくれて、今まで気を張ってたのが一気に緩んで涙が出てしまった。

いい歳してそんなに泣く？っていうくらい泣いて。

私が落ち着くまで松村さんは頭を撫でてくれてた。

すごく安心できる大きな手に、この人なら信じられるかもしれない…そう思った。

＂泣きたい時は泣けばいいし、俺がいる時は何も我慢しなくていいですよ＂

本当にこの人はどこまで優しいんだろう。

さらに、美愛の面倒も見るし、ご飯も作ると言ってくれて。

そんなの迷惑かけるってわかってるけど、＂嬉しい＂と言ってしまった。

松村さんはうちに通うと言ってて、本当にいいのかわからないけど、松村さんの言葉を信じてみようかな。

名前の呼び方も話し方も変わって、それだけで距離が縮まった気がする。

これからはいつでも会える。

嬉しいのが本音。

私たちに癒されたと言ってくれたから、私も松村さんに元気をもらえたと伝えた。

そしたら＂ぎゅってしたくなった＂なんて可愛いことを言うし、私もその気になってしまった。

松村さんの腕の中が落ち着くってわかっちゃった。