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side＿北斗
北斗「あの」
A「はい」
北斗「Aさん、何か困ってることありませんか？」
何て言い出せばいいかわからず直接的になっちゃった。
A「困ってること…」
北斗「疲れてるとか、不安なことがあるとか」
こういうのって直接聞かずに察して、さりげなくサポートできる方がいいのかな。
言った後で後悔する。
A「仕事も順調だし、美愛とも楽しく過ごせてるので、そういうのはあまり感じてないですよ」
北斗「そっか」
A「でも今日は松村さんにご飯を美味しいって食べてもらえて、美愛の遊び相手になってもらって、寝かしつけてもらって。嬉しかったし助かったんです」
少なくとも迷惑とは思われてないみたいで良かった。
北斗「Aさんの力になれるなら俺、何でもします」
A「いや、それは…」
北斗「支えになりたい……です」
なんか俺、必死すぎるよな。
けどそれくらいAさんのこと本気だから。
A「お気持ちは嬉しいんですけど…やっぱりこういう家庭だし、もし私との関わりが世間に知られてしまったら松村さんにご迷惑がかかりますから…」
俺の立場を考えて言ってくれてるのはわかる。
そのくらい警戒心ある人の方が逆に安心するんだよね。
お互いが気を付けなきゃいけないってわかってるなら大丈夫。
てか俺は別にバレても構わない。
…なんて言ったら色んな人に怒られそうだけど。
北斗「それでも俺はAさんと美愛ちゃんのことを守っていきたいんです」
そもそも彼氏でも旦那でもないヤツにそんなこと言われても困るのか…。
素直に好きだって言えたらね…。
A「松村さんは本当に素敵な方です。こんな私たちにいつも優しくしてくれて…」
そう言ったAさんの目からは涙が零れた。
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作者名：苺花
| 作成日時：2021年4月8日 11時
