光へ虹の橋を【ドラゴンクエスト11】

現在編１２−軍師の私室にて― ページ20

身体に訊く。拷問でもするつもりなのか。
そう思って辺りを見回してみるが、拷問器具らしいものは見当たらない。

そもそも地下牢ではなく自分の私室に連れてくるのも妙である。
訝るAを、ホメロスは容赦なく再度ベッドへ放り投げた。

衝撃ですぐに顔を上げられず、留め金が外れる金属音と、直後ガシャリと重い金属が床に落ちる音をAは耳にした。
見上げたAが目にしたのは、白銀の鎧を脱ぎ捨てて軽装になったホメロスの姿。
起き上がろうとするのを強く抑え込まれ、ホメロスより遥かに簡素な鎧に手をかけられて、ようやく何をされようとしているのかをAは悟る。

「やめて！ホメロスッ、どうしちゃったの！？」

鎧を外され、下に身に着けている衣服に手をかけられながらも必死で抵抗しながら訴えるが、やめるどころか歯牙にもかけずにホメロスは冷笑した。

「ずぶ濡れではないか、A。このままでは風邪を引くな」

気遣うような言葉とは裏腹に、その目には明らかに情欲の色が宿っている。
もがく腕を一層強く押さえつけられて組み敷かれ、覆いかぶさる様に唇を塞がれる。
身動きを取れない恐怖に更に追い打ちをかける様に、Aの唇を割りホメロスの舌が入り込んでくる。
口内をかき回され、抵抗する力がなくなった時ようやく唇が離れた。

うっすらと涙目になったAを見下ろし、ホメロスは言い放つ。

「グレイグには渡さん。A、―――――お前は俺のものだ」

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