うそでしょ?!1 ページ1
瞼の向こうが白く眩しく感じて、思わず腕で目を覆った。
すると、ギシッとベッドの軋む音がして、傍に誰かが腰を掛けたのだと分かった。
「高嗣ー。起きてー」
健永の声に、重たい目を開ける。
優しい顔して俺を見下ろしてる健永は、チュッとキスを落として、おはようと笑った。
「おはよ・・・。お前、オフなのに朝早いね・・・」
ちらりと見た壁の時計は、まだ7時を指している。
「だって、高嗣とオフ重なってんだよ!一日中、色々できるじゃん!」
「いろいろ〜?」
「うん!」
「色々って何?」
「あ〜・・・。何でもだよ!朝ごはん一緒に食べるのも、洗濯干すのも、買い物行くのも!」
でっかい目をキラキラさせて興奮気味に言われて、笑いが込み上げる。
本当に健永は俺を楽しい気分にさせる天才。
このテンション、俺大好き。
「だから、早く起きてよ!」
「はいはーい!」
ベッドからもそもそ出て、健永が作ってくれた朝ごはんを食べる。
結構料理上手な健永のご飯は美味しくて、さらにこうやって大好きな人の顔を見ながら食べる朝食っていいなとか思ってみたりする。
ちょっと幸せに浸ってみたりしてたら、健永がおずおずと言い出した。
「そろそろ、みんなに話す・・・?」
「あ?なにを?」
「だから、俺たちのこと・・・」
おずおずと上目遣いに俺を見ながら尋ねる健永。
俺と健永が付き合い始めたのは2か月くらい前なんだけど、メンバーにはまだそれを打ち明けていない。
男同士だし、やっぱり反対されたり気持ち悪いって思われたらどうしようって気持ちがお互いに強くて、話せないでいる。
「ん〜・・・。健永は話したいの?」
「話したいっていうか・・・隠し事したくないっていうのが正しいかな」
確かに俺も後ろめたい気分になるから、ぶちまけちゃいたいってのはあるけれど。
でも、やっぱり一般的に普通といわれる恋ではないから、不安は大きい。
「・・・じゃあさ、とりあえずミツに言ってみる?」
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ちひろ(プロフ) - お久しぶりです。読むの遅くなってすいません!完結ありがとうございます! (2018年12月9日 22時) (レス) id: 6f10efbcbd (このIDを非表示/違反報告)
まゆか(プロフ) - yikumiさん» yikumiさん、こんにちは。コメントありがとうございます。藤北、ニカ千と違った雰囲気を感じ取っていただけて嬉しいです。どちらのカップルもそのカップルならではの幸せを掴んで欲しいですよね。こちらこそ、有難うございました! (2018年8月17日 1時) (レス) id: 0ad3d6ba9b (このIDを非表示/違反報告)
yikumi(プロフ) - まゆかさん、こんにちは。完結おめでとうございます。ニカ千も藤北も大好きなので、とても楽しく読ませて頂きました。藤北の物理的には遠いようで心は通い合っている感じ、ニカ千の可愛らしくて素直な感じ、どちらも素敵で幸せになって欲しいです。有難う御座ました。 (2018年8月16日 9時) (レス) id: b2d5f85776 (このIDを非表示/違反報告)
まゆか(プロフ) - きいこさん» きいこさん、初めまして。コメントありがとうございます。楽しみにしてくださって嬉しいです!更新再開したわりにあっさり終わりますが、読んでやってくださいね。 (2018年8月16日 1時) (レス) id: 0ad3d6ba9b (このIDを非表示/違反報告)
まゆか(プロフ) - クッキーミントさん» クッキーミントさん、初めまして。コメントありがとうございます。せっかく読んでいただいてたのに更新遅くなってすみません!やっと完結なのでよろしくお願いします。 (2018年8月16日 1時) (レス) id: 0ad3d6ba9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆか | 作成日時:2016年7月3日 17時