25話 ページ25
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太「此方が国木田君、此方が谷崎兄妹で…」
先程から太宰さんがペラペラとAさんに社員やそれぞれの異能の紹介をしている。
Aさんは案の定、困り気味だ。
先程太宰さんに社長室に投げ込まれた後、社員として歓迎されたAさんは探偵社と同じ建物の1階にある喫茶店で社員の紹介を受けている。
勿論、既に襲撃後の手配や備品整理は済んでいる。
因みに終わらせたのはほぼ国木田さんで太宰さんは邪魔しかしていなかったのは言うまでもない。
Aさんは古本屋と掛け持ちをしながら探偵社も、ということで大変だ…。
ふと、僕が入社した時に行っていた社員の前職を当てる話を思い出した。
どうやら一通り太宰さんからの社員紹介も終わった様だ。
敦「Aさん!僕が探偵社に入る前に何していたかご存知ですか?」
試しに僕の事を質問してみる。するとナオミさんが続けてその他の人も当ててみて!と言った。
『中島さんのですか…?確かにこの中では1番遅く入社した感じですもんね…。
んーと…
放浪者(ニート)…?』
Aさんが真剣な表情でじっくりと考えた上、そう言ったせいで太宰さんを始めとする全員が爆笑してしまった。
国「小僧!気に入ったぞ!確かに此奴は無職だったからな!外れではない!」
国木田さんがバシバシとAさんの背中を叩きながら孤児院からの出だと答えを告げる。
国木田さんもそんな笑うのか..。
Aさんにそんな風に見られていたとは...、視界がなんだかぼやけてきた...。涙なんかではない...と思う。
『谷崎さん達は学生さんですかね?というかナオミさんは今もそうっぽそうですけど。』
Aさんの的確な返答に一同がおお、と肯定していく。
その後も国木田さんや他の人の前職もピタりと言い当てた。
与「それじゃあ太宰のは判るかイ?。」
前職当ての終盤、与謝野さんの言葉にAさんはまたじっくりと考え始めた。
『太宰さんですか?えーと…そうだなあ…』
じっとAさんは太宰さんを見据えながら考えている。
誰もが最後の最後に、大道芸師やら手品師などの僕が答えた様な回答をしてくると思ったが、
Aさんは『すいません、分かんないですね。』と一言言って頭をかいただけだった。
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mayoshougn(プロフ) - サランラップ斎藤さん» コメントありがとうございます。これからも頑張りますので続編でも是非よろしくお願い致します! (2016年11月14日 8時) (レス) id: b4d55729d2 (このIDを非表示/違反報告)
サランラップ斎藤(プロフ) - めっちゃ面白かったです!
主人公くんのキャラもめっちゃ良かったです!
続編楽しみにしております!! (2016年11月12日 23時) (携帯から) (レス) id: 73140b95f1 (このIDを非表示/違反報告)
mayoshougn(プロフ) - ♪らんらん♪さん» コメント、ご報告、ありがとうございます。修正致しました。今後気を付けますのでこれからも是非よろしくお願いします。 (2016年10月30日 5時) (レス) id: b4d55729d2 (このIDを非表示/違反報告)
♪らんらん♪ - 5話の太宰さんの一人称が「私」じゃなくて「僕」になってますよー とても面白いでので 更新頑張って下さい。 (2016年10月29日 21時) (レス) id: 67007390ca (このIDを非表示/違反報告)
mayoshougn(プロフ) - *もちもちにゃんこ*さん» コメントありがとうございます。更新頑張りますので是非これからもよろしくお願いします! (2016年10月29日 15時) (レス) id: b4d55729d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:田棚花 | 作成日時:2016年10月25日 23時