半分の記憶 (ページ8)

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課題を終えて外を見ていると先輩と目が合った。

廉「Aちゃん、久しぶりやんなー！」

先輩がニコニコとこっちの教室に歩いてくる。

『お久しぶりです！』

廉「何してんの？」

『補習です。先輩こそ何してるんですか？』

廉「補習～？悪いやつやなぁ～。

俺はね、暇やからちょっとサッカー部に遊びに来てん！」

『数学がちょっと…。

暇なら大吾を家から出してください！お願いします！』

廉「そうやなぁ～！考えとくわ！」

くしゃっと笑う永瀬先輩の笑顔が好き。

廉「そろそろ時間やから！」

『あ！さよなら！』

廉「おう！」

走ってグラウンドに戻っていく永瀬先輩の姿をずっと見つめていた。

恭「何してんの、お前。」

『永瀬先輩とおしゃべりしてた♡』

恭「…ふーん。

早く帰ろ。」

『終わったん？』

恭「うん。」

校舎を出て恭平と並んでグラウンドの横を歩いていると永瀬先輩が手を振ってくれた。

私も振り返すと恭平はなぜか歩く脚を速めた。

『ちょ！速い！』

恭「早く帰りたいの！」

なぜか不機嫌な恭平を追いかけた。