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38 大先生、奮戦す。 ページ3

「やぁめぇてぇ!」
「…何やねん、コイツ…」


目の前のショウとかいう男が、大太刀を振り下ろしてくる。
俺は情けない声を上げながらそれを避け、水の壁を周りに作り出して頭を抱え、その場にしゃがんだ。
何やねんって言われても、ショウとは戦ったらアカンって言われたんやから、仕方ないやん。
というか、何で俺がコイツに当たんねん。
もっと好戦的なトンちとかが相手せぇや。
まぁどっちにしろ戦えへねんん。というか、多分戦っても勝てへんねん。


「…リョウみたいやな」
「アイツと一緒にせんといてや。俺の方がイケメンやぞ!」
「…アイツのこと、知っとるんか」
「当たり前やろ。お前を助けるためにアイツ、俺らの仲間になったんやで」
「…へぇ」
「Aも俺らの仲間や。だから、もう戦わんとこ?な?」
「……無理な話やな」


何で、と言いかけた俺の周りの水壁が、黒い炎で蒸発した。
ショウは俺よりもデカい大太刀を片手で構え、もう片手に握った鞘を俺に向けてくる。
彼の口に咥えられていたタバコが、ギリッと音を立てて噛み潰された。

…マジか、本気で戦う気なのか。
じゃあ、もう、やるしかない。
俺は専用の拳銃を構えた。
俺だけにしか扱えない、「ピポポポポ」とかいう訳分からん能力の力を最大限に引き出すための特別な拳銃だ。


「俺はもうこの国からは逃げられへんねん」
「…そうなんや。じゃあ、気絶させて無理矢理従わせるわ」
「やってみろ」


黒い炎が俺とショウの周りを囲み、フィールドのようなものを作る。
負けられへん。
Aちゃんのためにも、絶対勝ってやる。
…あの子、見た目は普通やけど服従してくれたら可愛いやろうし、これで好感度アップや!


「“業火、是汝ノ王也”」
「…誰か助けて」


明らかにヤバそうな技を構えてるやん。
めっちゃ逃げたいんやけど。
…逃げたいんやけど…コイツと相性が一番いい能力を持っとるのは、多分俺や。
ここで俺が逃げたら、全部無駄になる。
俺は水の柱をショウの周りに生やして、炎を防ごうと構えた。


「“豪炎ノ系譜”」
「スライムちゃん!頼む!」


何層も重ねた水柱を突っ切って、鳥の形を模した黒炎が目の前に迫る。
俺は拳銃を撃ち、能力で呼び出したスライムに体を覆ってもらった。
これでダメージは少ないはず…。


「っ、ちょっと熱い…!蛇ちゃん、頼む!」
「…系譜だけじゃ力不足か」


大蛇の大群と大量のスライムを呼び出す。
数でごり押しじゃ!いったれぇえ!


「“炎々羅”」

 

39 これで勝つる→←37 わちゃわちゃ戦闘開始



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フール(プロフ) - アイウエオだよさん» 一応ピポポポのつもりです。分かりづらくてすみません…。ピポポポを使うところは話数的に自然消滅しました…。能力的には某竜依頼のパルプン○です。 (2019年4月3日 2時) (レス) id: baf0519c25 (このIDを非表示/違反報告)
アイウエオだよ - 鬱先生の“あの能力”とは‥‥‥ (2019年4月3日 1時) (レス) id: 7bcfa840f4 (このIDを非表示/違反報告)
フール(プロフ) - テルさん» ありがとうございます…!これから少し忙しくなるので、更新が遅くなってしまうかもしれませんが、頑張ります! (2019年3月25日 20時) (レス) id: baf0519c25 (このIDを非表示/違反報告)
テル - 更新来た!無理せず頑張ってください! (2019年3月25日 19時) (レス) id: ed9aff9576 (このIDを非表示/違反報告)
フール(プロフ) - d!すこすこさん» ありがとうございます!なるべく早めの更新を心がけて、頑張ります! (2019年3月20日 14時) (レス) id: baf0519c25 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フール | 作成日時:2019年3月20日 12時

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