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帰りの屋上 ページ15

窓から見えるのは綺麗な空。
聞こえるのは鳥の囀り。
眠くなる午後には丁度良い子守唄だ。
HRを聞き流しながら外を眺める。

私はたくさんの友達もいなければ恋人もいない。
高校に上がるときにみんな離れてしまった。
高校に入って私のクラスはとても変だった。
話しかけられれば返すけど自分からは返さない、いつしかクラスに馴染めない私はそんなキャラになっていた。

唯一の救いは隣が土方十四郎ということだ、一人の私を気にしてか、話しかけてくれるし弁当もたまに一緒に食べたりする。

「おい、担任の話くらい聞いとけ?」

と机に突っ伏し筆箱をいじり遊ぶ私の頭を優しくシャーペンで叩き言う土方、

「聞いてるもん」

「そうかよ」

少ししたら、今日一緒に帰るか?なんて聞いてきた。
乗る電車が同じだからだ。

「うん、いいよ。帰ろう」

そんなことを話していたらHRが終わっていた。
カバンに持ち物を詰め込み、携帯だけ手に持ち土方を廊下で待っていた。

「待たせちまって悪いな、行くか。」

少し帰りだと混む廊下。
先に土方はすたすた行ってしまう。
混んでいて歩きにくい…
と、こっちに気づいた土方が戻ってきて私の腕を掴み階段を駆け上がった。

「上、いくの…?」

「あぁ、今日は部活動停止日だからいつも以上に混むんだ。
少し上から様子を見よう」

少し重いドアを開けて屋上に出て、ベンチに座る。
すると、屋上に置いてある自販機でお茶を一つ買って私の隣に座った。

「飲むか?」
「うん。ありがと」

小さめのペットボトルのお茶。
私が飲んでキャップを閉めると私の手から土方が取りそれを飲んだ。

「よく飲めるね?」
「あぁ、そうだな、120円しか手持ちがなくて2本買えなかった」

思わず笑ってしまう。
とても可愛いなって、飲みたいなら一人で飲めばいいのに。
私にくれるあたりすごく優しい。

「もう結構人出たよ?行かない?」

とフェンスの方を見て私が言う。

「ちょっと待ってくれるか?」

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マヨマロ(プロフ) - 江華さん» リクエストありがとうございます! (2016年8月4日 8時) (レス) id: 4610b779a6 (このIDを非表示/違反報告)
江華 - デートの続きみたいっす! (2016年8月4日 7時) (レス) id: c3442064ab (このIDを非表示/違反報告)
マヨマロ(プロフ) - かのんさん» 遅くなってしまい、申し訳ありません。了解です! (2016年6月14日 18時) (レス) id: 6cb53349d7 (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 帰りの屋上、続きみたいです! (2016年6月5日 20時) (レス) id: b56b93f2a8 (このIDを非表示/違反報告)
マヨマロ(プロフ) - みつばさん» こちらこそありがとうございました! (2016年5月11日 6時) (レス) id: 4610b779a6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マヨマロ | 作成日時:2016年5月3日 12時

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