【銀魂】あいらぶゆー！【短編集】

▼ 黒い感情【坂田金時】 ページ10

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「散歩行ってくるね！」



金時「おう、気を付けろよ〜」




うん！と機嫌良さげに出ていったAの背中を、しばらくじっと見つめていた。


散歩なァ…変な虫が寄り付かねぇといいんだが。


……俺も ちょっくら散歩行くか。


そう思いたってすぐに、玄関の戸を閉めた。



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金時「見つけた…」




Aがどこに行ったかなんて、考えりゃ分かること。

実際に、俺の数メートル前を楽しそうに歩いている。

…こんなに近くにいても気付かねェのか。

そんなことを思っていた矢先、Aが突然 一人の男に駆け寄っていった。




＿誰だ？


＿なんなんだあの男は？？


＿俺以外の男とあんなに楽しそうに話すのか？？？


＿俺という男がいながら？？？？




＿＿＿ンなこと……絶対に許さねェ。




考え始めたらもう止まらなくなって、身体が勝手に動いていた。




金時「おいおいA。浮気は隠れてするモンだろーよ」




Aの真後ろに立ってそう言う。
愛しい彼女も、憎い男も、驚いたときの表情を見せた。




「ん？…あぁ、違うよ金さん！
この人は そこのスーパーの定員さんで、最近 仲良くなったの」




男の顔を睨むと、一瞬だけ肩を震わせてから ぺこりと頭を下げた。



定員？仲良くなった？

……知るかよそんなこと。




「ていうか 金さん、なんでここにいるの？」



金時「そんなことはどうでもいいんだよ。

それより、早く帰ろうぜ」



「えっ？でも、まだ話の途中で…」



金時「いいから帰るぞ」




腕を引いて言うと、彼女は しょうがないなぁ…と呟いて 男に声をかけた。




「それじゃあ！また会えたらいいですね」




また会うつもりなのか…


もう一人で散歩には行かせられねぇな。




「もう…いいところだったのに」



金時「なーに言ってんだ。浮気してるAが悪いんだよ」



「浮気なんかしてないですー！！
まったく…私が金さん以外の人と付き合うはずないでしょ？」




金時「＿＿そう、だよな。


……もし俺を裏切ったら、



お前を壊してでもまた手に入れてやるから、浮気なんてすんじゃねェぞ」

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