【銀魂】あいらぶゆー！【短編集】

▼ そんな顔しても…【高杉晋助】 ページ11

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高杉「Aてめェ、また俺のヤクルコ勝手に飲んだろ」



「うわ〜バレたか」




バレたか、じゃねェよ。
これで何回目だと思ってんだ。

ため息でもついてやろうかと思う俺を気にも止めず、Aは「だって」と続ける。




「いつ敵陣の襲撃がくるか分かんないからね、体調は良くしておかないと！」



高杉「だからって普通 勝手に飲むか？」



「晋助いつも許してくれるし」




それが当たり前だと思ってんのか…きょとん顔して言ってやがる。


…もう飲めねェようにしてやろうか。




高杉「今日という今日は許さねェ…俺に何か言っておけば よかったのにな」




そうニヤリと笑ってやると、Aは少し顔を下げて む…と唸った。




「え、ほんとに許してくれない？」



高杉「そう言っただろ、聞こえなかったか？」



「晋助…ごめん」




うつむいたまま謝るA。

…許さないって決めたんだ、貫くぞ俺ァ。


黙り込んだ俺を見て、コイツは
「晋助…っ」ともう一度 名前を呼んだ。




高杉「ｯ…だから許さねェ…って」




あぁクソッ、だんだん心が揺らいできやがった…

マズい、この状態でもう一回謝られたら＿＿




「…ごめん、なさい」



高杉「……もう、勝手に飲むんじゃねェぞ…」




＿＿ほら。許してしまう。


許した途端に表情がパッと明るくなり
「よかったぁ！」なんて言い始めたA。

ったく、なんなんだコイツは。
俺の心を掻き乱すプロかよ。


彼女は俺の気も知らずに、ふふん、と軽く鼻を鳴らした。さっきの雰囲気どこ いったんだ。




「よーしじゃあ、今からヤクルコ買いに行こうよ！」



高杉「は？いや、今じゃなくていいだろ」



「でも、いつでも飲めるようにしとくべきじゃない？」



高杉「それお前が飲みたいだけだろ！
…Aだけで行ってこいよ」




半分呆れながら言うと、「晋助も飲むでしょ？」と返される。…正直、飲まねェことはない。




高杉「お前、敵陣がいつ襲撃してくるか分かんねェって言ってただろ。
俺達は待機しておいて、他の奴等に買わせれば…」



「やだ！私 晋助とデートしたいもん！」



高杉「あぁ！？」




突然 何言ってんだよ！！すぐ爆弾発言するのやめろ…！




「絶対晋助と二人で行く！」



高杉「もし本当に襲撃があったら…」



「大丈夫だからぁぁ！！」



高杉「どっから湧き出るその自信…！

…分かったよ、行きゃいいんだろ」




すると、目の前の奴は「やったぁ！」と笑顔になる。




はぁ……この先 俺は、何回コイツに振り回されて生きなきゃならねーのかねェ。

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