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4話 ページ4

ところ変わって珈琲のいい香りが漂うカフェで以前休日が重なったということもあり日和君と予定を合わせてお茶をしていた。
ここのカフェは日和くんの財団が経営していると言うこともあり、周りの目を気にすることなく私たちも伸び伸びとお茶と会話を楽しむことができている。

「……茨も悪気があったわけじゃなかったから許してあげて欲しいな」

「凪砂くんがそう言うなら今回は目を瞑ってあげなくもないね」

そのまま間が空いたと思うと、「ところで」と日和くん。

「その女の子とはそれっきりなのかね?」

「……そうだね、特別連絡を交換しあったわけでもないし、彼女もあのまま直ぐに立ち去ってしまったから…」

ただ少し気になったと言うか、なんだろう彼女のことを考えると少し心が温まるような、そんな感覚に襲われる。
そんなことを考えていると、

「…うんうん、そっか、そうだね、凪砂くんも思春期の男の子だもんね!そう言うこともあるね!」

私を見るや「ぼくは凪砂くんの心が豊かになってくれて嬉しいね!」といつにも増して笑顔で話しかけてくれる日和くん。
思春期?そう言うこと?どう言うことなんだろう…後で茨に聞いてみようかな……

「もう会えないかもしれないけれど、凪砂くんが興味を持ったその子がどんな子か僕ももっと詳しく聞きたいね!」

「……そうだね、丁度あそこに座って居る女性に____」

"似ている"そう言おうと思ったけど、その表現が間違いだと言うことにきづく。
何故なら、そこに居たのは忘れもしない、紛れもなくその彼女、羽川Aさんだったのだから。

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作者名:さくらだ | 作成日時:2021年11月14日 11時

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