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2話 ページ2

「……ありがとう、ございます」

彼女は「いえいえ、どういたしまして」と、笑みを向けてくれる。

あの後、彼女の案内もあり、無事に現地まで辿り着く事ができた。

それも、遅刻どころか予定の時刻より30分も早く

「……アナタはここの地形に詳しいんですね?」

「地元だしね、こんな感じに近道だってわかっちゃうよ」


「……私も茨が教えてくれた地図は完全に記憶したはずなのに迷子になってしまうなんておかしいな…」


「ああ、もしかしたらウェブマッピングは更新がされていないと最近変わった地形とが地図に反映されてないものだからね。
もしかしたら、道が違ったならそれが理由じゃないかな?この辺、最近大幅な道路工事なんかしてたりしたしね」

「……そっか、そうかもしれないね、今度茨にも教えてあげようかな」

「おはようございます閣下!」


……噂をすれば、と言う言葉をよくけれど、まさにこの事なんだろうね

「いやあ、どうしても外せない案件がありまして、初めての現地ロケに別行動をしなければならなくなってしまい大変申し訳ございませんでした!!
いやぁ、ここまで問題なくお越し頂き大変恐縮であります!見知らぬ土地でも問題なく時間より更に余裕を持って到着とは流石閣下でありますなぁ!!
……ところでそちらの女性はどなたですか?」


相変わらず勢いがいいなと思いつつ、そういえば彼女の名前をまだ聞いてなかった事を思い出す。


「あぁ、ご挨拶が遅れました、私の名前は羽川、羽川Aと言います」

彼女、Aさんも茨とはまた違う心地よく耳に残る、よく通る音色で教えてくれた。

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作者名:さくらだ | 作成日時:2021年11月14日 11時

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