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8.黒獣とニート。 ページ10

「っ!?おい、新人!!避けろ!!」



国木田さんの叫び声に素早く反応し、咄嗟に私は人影から放たれた【何か】から逃げた。


【何か】を放った人影は具合が悪いのだろうか、激しく咳払いをしている。




「ゴホッ、ゴホ…此処にも探偵社が居るとはな…」




「…!芥川…」




『お前は…あの芥川!?


















…って誰!?』



そう叫んだら2人に睨まれてしまった。
本当に知らないんだよ!!!
つい流れに乗って叫んじゃったんだよ!!!←



…ただ…そんな馬鹿な私にも分かる事は、




『国木田さん…攻撃して来たって事は、私達の敵…で良いんですよね?』




「嗚呼…そうだ」




「其方は新人か…丁度良い」




そう言って、芥川は先程の【何か】___黒い獣の様な物を身体に纏わせた。



そして居なくなったかと思うと、背後に気配。




私は咄嗟にターンして何とか躱した。




「ほう…中々良い動きをするな」




そりゃゲームやりまくってましたからねぇ!!
シュミレーションゲーム極めてて良かったぁ…




「…だが」




そう芥川が呟いた瞬間、私の目の前が真っ暗になった。




『!?』




いつの間にか、私はあの黒獣の中に捕まっていた。
咄嗟に抜け出そうとしたけれど、上手く絡まっていて



…抜けれないっ!!!




「燐!!!」




『…っ、来ちゃ駄目です、国木田さん!!』




私の中で"アレ"が蠢く気配がした。
"アレ"が暴走したら…国木田さんが巻き添えになってしまう。




「呆気ない最期だったな…羅生門、顎ッ!!」




そんな声が耳に届いたのを最後に、私の意識は途切れた。



























[…全く、世話の焼ける奴め…]



















__得体の知れない、化け物の咆哮が響いた。

9.主を守る者。→←7.眼鏡とニート。


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作者名:くれーぷ | 作成日時:2017年12月19日 21時

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