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15.ニート、バレる。 ページ17

『…』



「…」



『…』



「…あの、燐…さん?」



『何、敦君』



「何か用があるんですか…?」



『……いや別に』



「じ…じゃあ何で先程から僕の顔ガン見するんですか…?」



『知らん』




ええ…と顔を引きつらせる敦君。
ここで理由を言ったら私の負けなのだ(何も勝負してないけど)。


私は太宰さんに言われてからというもの、探偵社員の皆を観察していた。


と言っても…




国木田さんは仕事に没頭してるわ、



乱歩さんには「お菓子買ってきて」とお使いを頼まれるわ、



与謝野さんには「怪我してないかい?」と妖しい笑顔で迫られるわ、



賢治君と谷崎さん、鏡花ちゃんも仕事が入って居ないわ、



ナオミちゃんは今日も兄様愛が止まらないし…




とにかく皆マイペースに過ごしてるか仕事してるかでまともに観察出来ない。
その中で唯一、普通と言えるのが敦君だった。


だから観察しているのだ。
彼自身だけでなく、デスクの上にある物や彼の仕草、食べるところまで…。



…あれ、これ趣旨変わってないか?←




(…敦君、また茶漬け食べてる…どんだけ茶漬け好きなんだ)



「…如何かしましたか?」



『…いや、何でも』




いかんいかん、此方を悟られてはならない。
私は慌てて視線を逸らし、PCを起動させた。



…まあ、起動させたところで、何もする事は無いんだけどね…


今日の分の仕事は終わってるし…ネットサーフィンでもするか←




『…ん』




検索を掛けようとしたところで、手が止まった。
沸騰ワードが表示されている所に、『怪事件 ヨコハマ』とある。



何故か私は無意識にそれをクリックしていた。



すると『閲覧注意』という文字と共に、見た事の無いURLが表示された。


何故か、マウスを握る手の震えが収まらない。




(…何だろう、この感じ…何か、クリックしちゃいけないような気がする…)




…うん、やめておこう。
こういうのは自分の勘に従うべきだ。


私はそのページを削除し、改めてネットサーフィンを開始した。




「あの、燐さ…ん…?何してるんですか?」



『うぉおあああ敦君!!な、ななな何でも無いけど如何かした!?』



「…嗚呼…ネットサーフィンですか」




バレたーーーっ!!
敦君の視線が痛いよーーー!?



おわた…と、覚悟を決めたその時だった。
























「燐さんも、そういう趣味なんですか!?」




彼は目を輝かせて笑っていたのだ。




『…え』

16.ニート、再びやらかす。→←14.ニート、困難な課題を出される。


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作者名:くれーぷ | 作成日時:2017年12月19日 21時

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