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コンクールその2.前日譚 ページ47

次の日。
音楽室に行くと、鏡花ちゃんとモンゴメリちゃんが居た。





僕に気付くと、2人はすぐに駆けてきた。






鏡花「…敦」






鏡花ちゃんの大きな丸い瞳が僕を見つめる。
何時もとは違うその瞳に、思わずドキッとしてしまう。








敦「ど…如何したの、鏡花ちゃん?」









ルーシー「….昨日のあの黒獣君は…あれから如何なったのよ?」









敦「黒獣君…あ、芥川のことか」









鏡花「…明日…如何なっちゃうの?」









2人の目が不安げに細められる。








…国木田さん以外に事実を知っているのは僕だけ。
先生達にも、国木田さんにも「今は言うな」と口止めされた。









それなら…









敦「…彼奴なら大丈夫、ただの風邪だし…きっと、当日には戻って来れるよ」








鏡花「…本当に?」









敦「…可能性は五分五分だけど…でも信じて待つしか無いよ」









ルーシー「ま、今の面子で全員が揃って出来るのは…これで最後だものね。何とか復活して欲しいわ」








鏡花「…うん」









敦「にしても…2人とも、早く来てたんだね。如何かしたの?」









普段この2人が肩を並べることなんて全く無い。
こうして2人きりで居る事がすごく珍しく思えて、僕は思わず尋ねた。









そしたら…









鏡花&ルーシー「「…」」









2人して俯いて顔を赤くしていた。









敦「…え、え!?如何したの!?」









何か不味いことを言ってしまったのだろうか、と思った瞬間。









鏡花ちゃんが顔を上げ、「…敦」と凛とした声で僕の名前を呼んだ。









鏡花「…コンクールが終わったら、私達から伝えたい事がある」









敦「…え?」









モンゴメリちゃんが「そうそう!」と言いながら僕の眼前に指を突き付けた。









ルーシー「片付け終わったら絶対残るのよ。いい?先に帰ったら後日如何なっても知らないわよ!?」









敦「う、うん、分かった…」









モンゴメリちゃんは一寸した脅しを僕に掛けると、「よし」と満足げに下がった。









鏡花「…でも先ずは、コンクール一緒にがんばろう」









鏡花ちゃんはそっと微笑んだ。









敦「うん、勿論!」









鏡花「…貴方も、ね」









ルーシー「え、あ、も、もも勿論よ!!」
(おチビちゃん、意外と親切な所もあるのね…)

コンクールその3.そして、当日。→←コンクールその1.不足したトランペット



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 学スト , 吹奏楽部   
作品ジャンル:ギャグ
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あっぴー - 私はホルンやってます。あるあるすごい共感しました合奏とかで音はずすとよく先生ににらまれます… (10月29日 18時) (レス) @page15 id: 9335c42a96 (このIDを非表示/違反報告)
Hiro(プロフ) - 指揮棒折れるのわかります!と言ってもうちの学校棒ないんで金属の棒で叩いてそれが曲がるんですけれど。初コメ失礼しました (2021年12月8日 6時) (レス) @page21 id: 86439a7187 (このIDを非表示/違反報告)
くれーぷ/紅花(プロフ) - koiさん» コメントありがとうございます!おお、私の好きな楽器← 私もチューバなのでよく言われて苦労していました…(^_^;) 共感して下さる方がいて嬉しいです♪ ありがとうございますm(_ _)m (2018年9月17日 8時) (レス) id: d036a490f0 (このIDを非表示/違反報告)
koi - お初です!私はユーフォやってます!4話目の中也がアンブッシュアで悩んでいる場面を見て、私もよく、アパーチャーが空いてないとか注意されているので親近感がわきました!更新頑張ってください! (2018年9月16日 19時) (レス) id: 86e16ba69c (このIDを非表示/違反報告)
くれーぷ/紅花(プロフ) - 楓さん» コメントありがとうございます!宝島!懐かしい…あのアルトサックスのソロカッコいいですよね〜聞いてて凄く憧れてました笑 (2018年5月3日 16時) (レス) id: d036a490f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くれーぷ | 作成日時:2017年10月26日 9時

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