検索窓
今日:13 hit、昨日:4 hit、合計:287,196 hit

愛して、愛されて、また愛して。 ページ24

.


「先輩!先輩!!」

「っわぁ、びっくりした!」


.


後ろから飛びつくようにやってきたのは、

光安くんと、伊勢田くんで。


.


夕食を食べ終わって、

田茂先生からは″風呂入って寝ろ″

の一言だけで。


.

もう、とっくにお風呂を済ませてると思ったのに、

そうではなかったらしい。


.

食堂で、

柚子ちゃんと今日の部誌をつけていたら、

1年生2人がやってきた。


.


「どしたの、」

「素振り!付き合って下さい!」

「えぇ?お風呂は?」

「堂学が入ってて。まだ、なんです、」


.


伊勢田くんが後ろから、

付け足すようにそう言う。


.

「行ってきたら?」

「えぇ、でも、」

「もう、終わるよ?光安くん、いいよ連れて行って、」

「ありがとうございます!!」


.


そう言うが否や、

私の腕を取って、

はやくはやく!!と、

急かすように走り出した。


.


正面玄関の前で、

バットを持った2人は、

イチ、ニ、と声を合わせて素振りを始めた。


.


″付き合って″なんて言われても、

ボールがあるわけじゃないし、

2人が丁度見える位置にあったベンチに、

そっと腰を下ろした。




*



2人が15分ほどそれを続けて。

少し、疲れたような声を出し始めたから、

スポーツドリンクでも取ってこようかと、

立ち上がって、伸びをしたら。


.


「先輩!」

「ん?」

「どこ行くんですか?」

「すぐ帰ってくるよ(笑)」


.


目ざとく、光安くんに見つかってしまって。

ふふ、と笑いながら背中を向けたら、

また、元気な声が聞こえてきた。


.

愛して、愛されて、また愛して。2→←″不思議″と共存するもの。2



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (252 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
260人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:*ブロニカ* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2014年9月28日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。