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SHO side…
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そしていつの日からか
Aちゃんを挟んで
こっち側と向こう側で上がる黄色い歓声の中にいる
俺と廉の目が合うようになった。
ああ、
廉はAちゃんのことが好きなんやって。
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もちろん、
こんな状態で莉子と
上手くいくはずもなく
そんな自分に情けなくなった俺は
空き教室に逃げ込んだわけやけど
Aちゃんは、ずるいよね。
そんな俺を見つけては、
追いかけてくるんやもん。
嬉しくて、
慰めて欲しくて、
俺だけを見てて欲しくて
俺はAちゃんを抱きしめた。
.
だけど、
Aちゃんの腕が
俺の背中に回ってくることはなくて
俺は気付いてしまった。
Aちゃんは気付いてたんかな。
さっき、廉に抱きしめられた時
Aちゃんの腕は
自然に廉の背中に回ってたんだよ?
.
やけど
最後はカッコつけさせてほしい。
廉のとこ行っといで、なんて、
本当は思ってないんやけどね。
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…SHO side
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作者名:Raine. | 作成日時:2020年5月26日 19時