ユニ ページ34
Aside
隊員「白蘭様に代わり、案内させてもらいます。」
「・・・。」
次の日の朝。
運ばれて来た朝食を食べ終わると部屋にやって来たのは
白い隊服を着ている隊員だった。
隊員「ユニ様の部屋への案内をするように白蘭様から言われています。ついてきてください。」
そう言うと私を案内しだした。
私は昨日貰った鍵を持って後ろを付いて行く。
広く長い廊下を何回か曲がり、しばらく歩くと
大きな扉の前まで来た。
隊員「こちらがユニ様のお部屋になります。お持ちの鍵で開きますのでご自由にお過ごしください。」
「・・・。」
隊員はそう言うと私を扉の前に置いて行ってしまった。
本当に私が部屋に入るかどうかなど分からないのに
見張りも無い。
信用されていると言うよりは、何かあっても
問題無いという感じが強いだろう・・・。
「・・・。」
私はどうする事も出来ない事を悟り、鍵を扉に
差し込んで回す。
カチリという音がして施錠が解除された。
外から鍵がされているという事はユニと言う子も
私と同じようにこの部屋に監 禁されているのだろう。
トントントン・・・。
「・・・。」
一応部屋の扉をノックする。
しかし返事は無い。
私はゆっくりとドアノブを握り部屋の扉を開いた。
「・・・。」
部屋の中は私が滞在している部屋と同じように
白色で統一された部屋だった。
広く豪華な部屋を私は見渡す。
「！」
ユ「・・・。」
部屋を見れば窓際の椅子に座る人影を見つけた。
それは小柄な少女だった。
彼女がユニだろうか。
彼女は白蘭と同じ白い隊服を着ている。
「・・・・。」
私はゆっくりとその子に近づく。
彼女は私の存在に気が付いていないのかこちらを
振り返る事は無い。
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2019年8月2日 9時
