犠牲 ページ33
白「あれ？言わなかったっけ？僕、Aちゃんの事気に入ってるんだ。だから殺したりはしないよ♪」
「・・・。」
白「でも、君の仲間の事は知らないけどね・・・。」
「っ！」
気が付けば白蘭は私の目の前まで迫っていた。
この前に言っていた私が困る事になると言う意味は
そういう意味だったようだ・・・。
白「ははは♪Aちゃんはいつも自分を犠牲にする事しか考えてないみたいだね。良くないよ。自分をもっと大事にしないと。」
「・・・来ないで・・・」
白蘭は私に近づくとベットに座り込む私の腕を掴んだ。
私は抵抗するが力では敵わない。
白「そんなに抵抗されたら僕傷つくなぁ。」
「っ・・・。」
私はそのまま白蘭に押し倒される。
白蘭の顔が近い。
私は咄嗟に顔を横に向けて抵抗する。
白「ははは♪Aちゃんやっぱり可愛いね。この時代のAちゃんは大人な女性で素敵だったけど、今のAちゃんは可愛いよ。」
「・・・。」
私は目だけを白蘭に向けて睨みつける。
しかし白蘭はそんな私を楽しそうに見下ろしている。
白「ん〜。今日は僕も忙しいし、この続きはまた今度ね♪そうそう、明日はユニに会ってあげてよ。ユニもずっと一人で部屋にいるからさ。この鍵でユニの部屋に行けるから明日はユニの部屋で過ごしなよ。」
「・・・・。」
白蘭はそういうと私を開放して立ち上がり鍵を
取り出した。
綺麗な装飾の施された鍵を白蘭は私に手渡す。
白「と言っても彼女は何も反応してくれないだろうけどね。ユニの部屋には本がたくさんあるから本を読んで過ごすといいよ。」
白蘭はそう言い残してあっさりと部屋から出て
行ってしまった。
「・・・。」
私は部屋に一人残され、手渡された鍵を見つめる。
ユニという名前はなんとなく聞いた事があった。
それは元居た時代、マーモンやリボーンと同じ
アルコバレーノと恐れられる人物達の中に同じ
名前があったのを覚えている。
もし同一人物だとしたらそのユニと言う子は
アルコバレーノなのかもしれない・・・。
白蘭は一体何を考えているのだろうか・・・・。
「・・・。」
私は鍵をしばらく眺めながらそんな事を考えていた。
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2019年8月2日 9時
