夏休み ページ45
雲雀 side
デ「夏休みなのに、なんで学校にいるんだ？」
応接室で書類の整理をしているとソファーに座る
男が昨日と同様に僕に話しかける。
僕は書類から視線を上げ、そんな男を見た。
雲「・・・昨日も言ったでしょ。夏休みだろうと関係ない。」
デ「恭弥だって・・・学生じゃないのか・・・？」
ソファーに座る男は不思議そうな顔をして僕を見る。
僕は質問を続ける男を少し睨みつけた。
雲「僕はそんな物に縛られたくないからね。それに僕は忙しいんだ。だから早く帰って。」
この金髪の若い男。
ディーノは沢田綱吉の知り合いで、僕の事を勝手に
弟子だと言っている。
群れる事が嫌いな僕は、人懐っこい、この男が嫌いだ。
雲「関係ない部外者を学校に留めておく訳にはいかないんだけど。」
今は夏休み。
学校で授業が行われていないとしても、部外者が勝手に
出入りして良い訳では無い。
デ「いいじゃねぇーか！せっかくイタリアから来たのに恭弥は冷てぇな・・・。」
すると、ディーノはそう言ってソファーの背もたれに
体を預ける。
雲「僕はあなたを呼んだ覚えはないよ。」
草「・・・。」
ロ「・・・。」
デ「・・・。」
僕がそういうと彼は大人しくなった。
彼の戦闘における腕は確かだが・・・
メンタルは軟弱のようだ。
僕は気にせずに書類の整理を進める。
少し前まで仕事に追われていたが、なんとか今期も
仕事を終える事が出来た。
本来ならもう少し早く片付けられる算段だったのだが。
雲「・・・・。」
僕はディーノの座っているソファーへと視線を向ける。
僕の記憶の中では、あの生徒がそのソファーに
座っていた。
デ「せっかくの夏休みなのに、恭弥はどこもでかけねぇーのか？」
雲「・・・。」
記憶の中で、僕があの生徒の事を思い出していると、
メンタルが復活したのか、ディーノが懲りずに僕に
話しかけて来た。
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2019年7月29日 4時
