夜空を見上げる鮫と月 part６ (ページ43)

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仲良くページ43

ベルフェゴールは機嫌が良くなったのか
俺の声掛けに大人しく席に着く。

Aもベルフェゴールの隣に、オヤジにぺこりと頭を
下げてから席に座る。

　獄「ケッ。A、なんでこんなヤツと一緒にいんだよ。」

　「・・・。」

獄寺は隣に座ったAに話かける。

Aは話かけられて獄寺へと顔を向けた。

獄寺に話しかけられたAはやはり無表情だったが
どこか、雰囲気が柔らかい気がする。

　山「・・・？」

なんか・・・

獄寺とAってこんな感じだっただろうか？

　ツ「Aちゃんは、お寿司食べた事あるの？」

　「・・・。」

そんな事を考えていると、ツナがAに話しかけた。

Aは黙って首を横に振る。

どうやらAは寿司を食べた事が無いらしい。

　獄「なっ！Aお前、寿司食った事ねぇーのかよ！」

　べ「しししっ。だから俺が連れて来たんだし。」

　「・・・。」

首を横に振るAを見て、獄寺は驚きの声を上げる。

　父「なんだ、お嬢ちゃん寿司初めてなのか！初めての寿司がウチの寿司とは嬉しいねぇ！じゃあ、いろいろ食べてってくれ！」

オヤジはそう言うと何種類か寿司を握って
Aに出した。

　獄「ホラ、醤油をこの皿に出して・・・。」

　べ「しししっ♪A、箸持てんの？」

　「・・・。」

　山「・・・。」

Aは両隣の獄寺とベルフェゴールに挟まれて
寿司の食べ方をレクチャーされていた。

Aは黙ったまま２人の説明を聞き、頷いている。

　ツ「なんか・・・凄い光景だね・・・。それに・・・獄寺君、Aちゃんと仲良くなった・・・？」

　山「・・・。」

あのベルフェゴールはAの仲間なのだから分かる。

しかし、

獄寺がAの事を気にかけて話しかけているのを
初めて見たのだ。

学校に居る時も、俺とツナはAに話しかける事が
多かったが、獄寺はどちらかと言うと傍観している事が
多く、Aに話しかける事は無かった。

昨日まではそんな事無かったと思うが・・・。

今日になって獄寺の態度が急変していた。

山「・・・。」

何か・・・２人の間にあったのだろうか？

俺はそんな事を思いながら。

ベルフェゴールと時々、言い争いになっている獄寺と
無言で寿司を食べ続けるAを眺め続けた。