兄弟 ページ28
デ「ヴァリアーは全員来てるぜ？もちろんザンザスもな・・・」
ツ「！！」
山「それは・・・。」
獄「・・・。」
「・・・。」
ディーノは私の代わりに詳しく説明をする。
ボスの名前が出たとたん、皆は顔色が悪くなった。
「・・・・。」
やっぱりボスは彼らからしても恐れられる存在らしい。
デ「まっ。ザンザスはあまり好んで出歩かないし、出会う事なんて無いと思うから、心配すんなよ。」
ツ「う、う〜ん・・・。」
「・・・・。」
不安そうな表情になった沢田達を見て、ディーノは
そんなフォローを入れる。
ディーノの言う通りボスは好んで出歩かないだろう。
ボスと偶然出会う確率は低い。
きっと今頃も、ホテルの自分の部屋でお酒でも
飲んでいるのではないだろうか？
「・・・・・。」
と言っても、他の幹部はどうだかわからない。
仕事で日本に来たと言うのに、皆はどこか浮かれていて
旅行気分のようだったから。
デ「俺達はしばらく日本に滞在するから、時間があれば会いに来るぜ！ママンのメシも食いてぇしな！」
ツ「えっ！本当ですか！ディーノさんが来たら母さんも喜ぶよ！」
「・・・。」
そんな事を考えているとディーノはそう言って
沢田に笑いかける。
ディーノはその後も楽しそうに皆と話をしていた。
私はそんな姿を黙って眺め続ける。
「・・・。」
近状報告を楽しそうに話す沢田とディーノはまるで、
久しぶりに再会した本当の兄弟のようだった。
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2019年7月29日 4時
