夜空を見上げる鮫と月 part６ (ページ23)

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夏休みページ23

　「・・・・。」

私は部屋の時計を確認する。

時刻は昼過ぎくらい。

沢田に会いに行くと言ってもこの時間なら彼らは今頃、
あの屋上で過ごしている事だろう。

ディーノは学校に行くつもりなのだろうか？

　デ「日本では夏休みってのがあって、夏の時期は学校無いらしいんだ。だからツナ達と今の時間でも会えると思うんだが・・・。」

　「・・・・。」

時計を確認した私を見て、ディーノはそんな説明を
してくれる。

ここへ来る途中、車の中で彼らに会う事は無いだろう
なんて思っていたが・・・。

学校に通っていない？

夏休み？

そんなものがあるなら街を出歩けばバッタリ出会う。

なんて事もあるのだろうか・・・。

　「・・・・。」

そうなった時にいろいろ説明するのも面倒だ。

沢田にだけでもディーノと一緒に会っておけば、その後
再び出会った時に説明する手間が省けるかもしれない。

私はそう考えて沢田に会う事に少し前向きになる。

しかし。

　「・・・・。」

仕事は良いのだろうか・・・。

　デ「・・・俺の部下が今情報を収集しているから、それが分かり次第作戦を立てる。今は来たばっかりだし、情報収集も時間がかかるから数日は特にやる事も無いだろう・・・・。どうだ？」

　「・・・。」

私が黙っていると、ディーノは再び説明してくれる。

私が無口で無反応だと知っている人達は、私の思っている
事を考えて情報をくれるのでとても対応しやすくて助かる

ディーノの話を聞く限り、仕事の方は大丈夫なようだ。

「・・・。」

しばらくここに滞在するのだ。

それならやはり、会っておいた方が良いかもしれない。

私は最終的にそう考え、ディーノを見上げて黙って
頷いたのだった。