来日 ページ21
Aside
べ「しししっ♪ジャッポーネ久しぶり。」
「・・・。」
ベルの声に顔を上げれば、ベルは窓に張り付く
ようにして外を眺めていた。
マ「Aはこの前の任務で日本に来ていたんだろ？」
「・・・。」
今、私達は空港から車でホテルに向かっている途中。
皆が乗る車の中、マーモンが話しかけてきたので
私は頷く。
「・・・・。」
私達は飛行機でイタリアから日本にやって来た。
前回、任務で日本にいた時からそんなに経っていないが、
前回と比べると日本はとても暑い。
今、日本は夏と言う時期なのだと言う。
ル「ワタシ、Aちゃんの制服姿見たかったわぁ〜！」
べ「しししっ！それ、王子も気になってた。」
レ「貴様、学校に行っていたのか？」
マ「レヴィ、知らなかったのかい？Aは仕事で生徒として学校に潜入してたんだよ。」
「・・・。」
前回、日本に来た時は沢田の護衛と敵の情報収集の為、
沢田の通う中学校に私は生徒として潜入していた。
今回はそんな事しないので、学校に通う彼らに
会う事も無いと思うが・・・。
「・・・。」
笹川京子ちゃんと黒川花ちゃん。
彼女達は元気にしているだろうか・・・。
「・・・。」
と言っても。
今回、私はヴァリアーとして来日している。
そんな私とは彼女達も会わない方がいいだろう。
彼女達には平和な生活を続けて欲しい。
優しくて、
純粋な彼女達だからこそ。
こんな血生臭い私とは会わない方がいい。
「・・・・。」
私は優しく、明るい笑顔を向ける２人の顔を
思い浮かべながら。
窓の外を眺め続けた。
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2019年7月29日 4時
