会議 ページ19
Aside
ス「説明は以上だ。何か質問があるヤツはいるか？」
「・・・。」
スクアーロのその声に、私は手元の資料から
視線を上げた。
見れば、スクアーロは資料を片手に部屋を
見渡している。
「・・・。」
今、私達は会議室で次の任務について
詳しい説明を受けていた。
会議室にはヴァリアーの幹部が全員集まっている。
もちろん、ボスも一緒だ。
べ「しししっ♪A、向こうに行ったらいろんな所に遊びに行こうぜ？」
「・・・。」
説明が終わると、私の隣の席に座っていたベルが
楽しそうに笑いながら話しかけて来た。
やはり、どんな時でもベルは仕事をしたくないらしい。
「・・・。」
私は楽しそうに笑うベルを見つめる。
仕事をサボる気満々のベル。
そんな事を言っていると、またスクアーロに
怒られてしまうのでは・・・。
ス「う゛ぉぉおい！！ベル！！仕事で行くんだ！遊びに行くんじゃねぇんだぞ！！」
「・・・。」
そんな事を考えているとベルの話し声が聞こえていた
らしいスクアーロがベルに向かって怒鳴った。
・・・・思った通りだ。
そりゃあ、仕事をサボる気満々の部下を見たら
誰だって怒鳴りたくもなるだろう。
べ「だって俺達ほとんどやる事ないじゃん。コレ。行く意味無くね？」
マ「こう考えてよベル。ほとんど仕事無いのに仕事で向こうに行けるんだよ。旅費が浮いて良い事だよ。」
ル「確かに、向こうでショッピングできるのは楽しみだわぁ〜♪これだけ長く滞在するなら自由な時間もあるんでしょ？スクアーロ！」
ス「う゛ぉぉおい！！話聞いてたのかぁ！？仕事で行くんだぞ！？」
「・・・・。」
スクアーロが怒る中ベルだけではなく、マーモンや
ルッスーリアまでそんな事を言い出した。
私は楽しそうに話しをする皆を黙って眺める。
今回の任務は少し特殊なので、皆が浮かれるのも
少し分かるが・・・
「・・・。」
私は手元の資料に視線を戻す。
その資料には今回の任務について様々な事が
書かれている。
私は資料の最初のページ、任務先について書かれている
ページを眺めた。
「・・・。」
そのページには日本の文字。
そう、今回の任務先は日本。
皆、まるで旅行に行くかのような感覚で
楽しみにしているが・・・。
スクアーロの言う通り、私達は仕事で日本に行くのだ。
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2019年7月29日 4時
