夜空を見上げる鮫と月 part６ (ページ16)

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愛されてページ16

デ「A、すげぇ心配されてたな。
スクアーロがあんなに誰かを心配してるの初めて見たぜ・・・。」

　「・・・。」

ディーノはそう言うとスクアーロへと視線を向ける。

　デ「しかも匂いまでいつもと違うって気が付くなんてな。俺はAがヴァリアーに居場所が無くて寂しい思いしてんじゃねぇーかって心配してたが・・・A、愛されてんな・・・安心したぜ。」

　「・・・・。」

柔らかい笑顔を向けながらディーノは私の頭を撫でる。

私はそんなディーノを黙って見つめていた。

　

ディーノは・・・何を言っているのだろう。

私が・・・

愛されて・・・？

　ス「う゛ぉぉぉぉおおい！！跳ね馬！Aに近づくんじゃねぇ！」

　デ「！」

　「！」

すると突然、スクアーロが大声を上げながら
私を後ろから引き寄せる。

腕を引かれ、私はディーノと距離が空いた。

　デ「わ、悪かったって！Aには何もしてねぇよ！」

　ス「テメェの事なんか信じられるかぁっ！」

　「・・・・。」

ディーノはそう言うと、両手を小さく上げる。

スクアーロの大声と剣幕に、少し怯えた表情を
見せるディーノ。

その姿はまるで、猫に睨まれたネズミと言った所か。

　「・・・。」

そろそろ、スクアーロを宥めた方がいいだろう。

スクアーロが容赦なく怒鳴りつけている相手は
これでもあるマフィアのボスなのだ。

　デ「お、落ち着けって！ほら！A！さっきの花束、無事だったから貰ってくれ。」

　「・・・。」

そんな事を思って居ると、ディーノは先程私に
プレゼントしてくれたバラの花束を再び差し出す。

私が黙って花束を受け取ると・・・

　ス「っ！？う゛ぉぉぉぉおおい！！跳ね馬！！テメェ・・・この花束の意味わかってやってんのかぁっ！！」

　
　「・・・？」

スクアーロは私が受け取った花束を見て叫んだ。

私はそんなスクアーロの言葉に視線を
花束へと向ける。