変わらない ページ14
Aside
ス「う゛ぉぉぉぉおおい！！Aっ！？無事かっ！！！」
「！」
薄暗くなり出したスラム街に響き渡った大きな声。
この大声は・・・・
私は聞き慣れたその声の方へと視線を向ける。
ス「Aっ！！無事かっ！？怪我してねぇか！？」
「・・・。」
そう叫びながら私に向かって走って来る銀色。
連絡を受けてやって来たのはスクアーロだった。
スクアーロは私の姿を見つけると、私に駆け寄り
体のあちこちを見る。
返り血で凄い事になってはいるが、自分の血ではないので
私は黙って頷いた。
ス「そうか・・・。」
「・・・・。」
頷く私を見てスクアーロは安心した表情をする。
が、ディーノを見つけると表情が変わった。
ス「う゛ぉぉぉぉおおい！！ディーノ！てめぇ、なんでAと一緒に居るんだぁ！！」
デ「お、落ち着けってスクアーロ！」
「・・・・。」
スクアーロは凄い剣幕でディーノに問い詰める。
眉間にシワを寄せ、ディーノに殺気を向けるスクアーロは
かなり怒っているようだ。
そんなスクアーロを見て、ディーノはスクアーロに
今日一日の出来事を説明していく。
デ「って所でAに助けてもらったんだ・・・」
ス「・・・」
「・・・・。」
始めは凄い殺気立ち、怒っていたスクアーロだったが、
ディーノの聞いて段々と大人しくなっていった。
そして、最後まで話を聞き終わるとスクアーロは
ディーノを何とも言えない表情で見ている。
一体、どうしたのか・・・
ス「テメェはボスになっても昔と変わらねぇな・・・」
「・・・・。」
スクアーロは呟くようにそう言うと、ディーノを見る。
デ「そ、そんな事ねぇって！今日はちょっと鞭の扱いが・・・」
ス「そういう問題じゃねぇーだろ！テメェは部下が居ないと何もできねぇんだから、常に部下を連れてやがれぇ！！！」
「・・・。」
ディーノの言葉を遮り、スクアーロは怒鳴る。
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2019年7月29日 4時
