現れた ページ4
Aside
ゴーン ゴーン ゴーン
「・・・。」
炎と黒い煙が立ち昇る部屋の中で、
時計の鐘の音が鳴り響く。
私は目を閉じたまま、動かない。
私はこれから最後に聞き逃した２人の声を
聞きに行く。
「・・・。」
やっと・・・会える。
大切な２人に。
大好きな２人に。
今度こそ、あの言葉を聞き逃さないように。
耳を澄ましておこう。
私は、願いが叶うその時を
静かに待つ。
しかし・・・・
「ねぇ・・・君。こんな所で何してるの。」
「っ！？」
澄ましていた耳に届いた音。
それは、私を打ち抜く銃声でも
大好きな２人の声でも無かった。
私はその聞き覚えのある声を聞いて、
思わず目を開ける。
私の目の前に広がる炎の先、
部屋の扉の方へと視線を向ければ・・・
そこには雲雀さんが立っていた。
「っ・・・・。」
なんで・・・
雲雀さんが・・・。
私は突然の出来事に理解が追いつかない。
開け放たれた扉の前で雲雀さんは立ち尽くし、
こちらを見つめている。
私はそんな雲雀さんを見つめる事しかできなかった。
黒「おい・・・誰だ・・てめぇ。」
「っ！！」
そんな声に、私は男の方へと向き直る。
男は突然現れた雲雀さんを睨んでいた。
男が構える拳銃は未だに私を捕らえているが・・・
男は雲雀さんに敵意を剥き出しにしている。
雲「・・・ねぇ。君の言う「明日」が終わったんだけど。」
「・・・・。」
すると、雲雀さんは男の話を無視して
私に話しかけて来た。
私は何も言えずに雲雀さんを見る。
雲「・・・僕に嘘つくなんて・・いい度胸だね。」
「っ・・・。」
黙っていた私を見て、雲雀さんはそう言うと
私を少し睨む。
黒「おい！お前！！無視してんじゃねぇ！！」
「っ！！」
その時だった。
自分を無視し続ける雲雀さんを見て、男は私に向けて
構えていた拳銃を、今度は雲雀さんに向けた。
私はそんな景色を見て、あの日の出来事が走馬灯のように
駆け巡る。
構えられた拳銃。
飛び散る赤色。
漂う火薬の匂い。
私は今回、拘束されてはいない。
しかし。
「っ・・・・。」
目の前にある炎が私の行く手を阻み、私は雲雀さんの所へ
行く事が出来なかった。
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まくすうぇる(プロフ) - 雲雀さんアレ？惚の字のアレ？(･∀･)ﾆﾖﾆﾖ (2020年8月18日 20時) (
レス) id: db32ad90f1 (このIDを非表示/違反報告)
チノちゃん(プロフ) - やべぇ、ひばりんかっけぇ！勇者じゃん！こんな彼氏が欲しかった。 (2020年8月17日 22時) (レス) id: 5e7e485832 (このIDを非表示/違反報告)
猫のこたつ(プロフ) - チノちゃんさん» コメントありがとうございます！そんな風に言っていただけるなんて嬉しいです( *´艸｀)今後ともよろしくお願いします！ (2020年7月13日 17時) (レス) id: d3f62d5375 (このIDを非表示/違反報告)
チノちゃん(プロフ) - うわぁぁぁ！神ですか!? (2020年7月13日 15時) (レス) id: 5e7e485832 (このIDを非表示/違反報告)
りん - 最高です！更新楽しみにしています！ (2020年5月29日 12時) (レス) id: 277ca17f95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2020年5月11日 14時
