居場所 ページ23
「・・・。」
今まで・・・
私が皆に隠していた事を、雲雀さんは見抜いていた。
私が伝わらないだろうと、言い続けた言葉。
雨の中で叫んでいた心の叫び。
メモに書いた最後の本音。
私が嘘をついていた事を、雲雀さんは見破って来た。
私の嘘は、雲雀さんには通用しない。
きっと、今回もすぐにバレてしまうだろう。
そんな事を考えている中、雲雀さんは私に
風紀の腕章を渡して言ったのだ。
雲「どちらにしても・・・授業に出ないでサボるなら・・・ここで仕事して。」
「・・・・・。」
私は雲雀さんから書類へ視線を戻して作業を再開する。
結局、私は１人になる事ができなかった。
今までと同じように雲雀さんの仕事を手伝っている。
でも・・・
「・・・・。」
・・・・良いか。
私は考える。
今までは１人、苦しみながら過ごして来た。
しかし、
今はそんな事も無く、私の心は穏やかで、
こんなに心が軽いのは久しぶり。
隼人も私の事を心配してくれていたけど・・・。
雲雀さんは私の一番近くに、何も言わずに
居てくれたのだ。
私は・・・それが嬉しかった。
何も言わず、
何も聞かない。
そんな雲雀さんに、私は感謝している。
「・・・。」
しかし。
そんな生活も私が元に戻った今、終わってしまったと
思っていた。
私はあの日死ぬつもりでいたから、風紀の腕章を自分が
今まで座っていた机の上に置いて、返してしまった。
腕章を持っていない私はもう、風紀委員じゃ無いのだ。
雲雀さんはここで今までのように仕事をして、
私は自分の教室で隼人達と授業を受ける。
たまに廊下をすれ違う時は、軽く会釈をする程度。
喋らなかった私達に待っている今後の生活は
そんな生活だと思っていた。
「・・・。」
けれど・・・
雲雀さんは変わらず秘密を隠す私と、今までと
同じように一緒にいてくれるようだ。
「・・・・・。」
それは、やっぱり・・・
授業をサボる私で風紀が乱れるから。と言う
理由なのだろうけど・・・。
私の居場所は、変わらずにこの応接室に残っていた。
私は・・・
雲雀さんの居るこの空間に戻って来れて・・・
「・・・・。」
心の中で、嬉しく感じていた。
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まくすうぇる(プロフ) - 雲雀さんアレ？惚の字のアレ？(･∀･)ﾆﾖﾆﾖ (2020年8月18日 20時) (
レス) id: db32ad90f1 (このIDを非表示/違反報告)
チノちゃん(プロフ) - やべぇ、ひばりんかっけぇ！勇者じゃん！こんな彼氏が欲しかった。 (2020年8月17日 22時) (レス) id: 5e7e485832 (このIDを非表示/違反報告)
猫のこたつ(プロフ) - チノちゃんさん» コメントありがとうございます！そんな風に言っていただけるなんて嬉しいです( *´艸｀)今後ともよろしくお願いします！ (2020年7月13日 17時) (レス) id: d3f62d5375 (このIDを非表示/違反報告)
チノちゃん(プロフ) - うわぁぁぁ！神ですか!? (2020年7月13日 15時) (レス) id: 5e7e485832 (このIDを非表示/違反報告)
りん - 最高です！更新楽しみにしています！ (2020年5月29日 12時) (レス) id: 277ca17f95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2020年5月11日 14時
