呟き ページ28
獄「そうか・・・。でもよ、気が変わったらいつでも言えよな。」
「・・・。」
隼人は私が断ると少し寂しそうな表情をする。
私の心の奥がキリキリと締まる。
が、
私は表情を変える事無く頷いた。
まだ・・・ここではダメだ。
私は隼人に気づかれないように手を強く握りしめ、
耐える。
獄「じゃあ、またな。」
「・・・。」
隼人はそう言うと購買へ向かう。
私は小さく手を振りながら隼人を見送った。
私は遠ざかる隼人の背中に向かって小さく呟く。
「・・・・・・。」
それはいつもの言葉。
口から出る音の無い言葉は６文字だ。
私は隼人が見えなくなると応接室に戻る。
戻りながら考えるのは隼人の事。
私は今日も笑いながら隼人に嘘をつく。
心の奥が締め付けられて痛い。
表情を崩さないように握りしめた手は、爪が食い込み、
痕がつく。
「ねぇ。ちょっとあなた。」
「？」
そんな時。
階段を登っていると私は声をかけられた。
声の方を向くと、そこには数人の女子生徒が
立っていた。
見た事の無い顔なので、違うクラスの生徒だろうか？
「・・・。」
私はそんな事を考えながら彼女達を見る。
女「あなたに話したい事があるの。付いてきてくれる？」
「？？」
1人の女子生徒がそう言うと、一緒に居た他の
女子生徒達が私を取り囲む。
私は状況を理解できないまま彼女達に連行された。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 158人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「リボーン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：猫のこたつ | 作成日時：2020年1月12日 16時
