雲が聴くのは月の歌 part３ (ページ15)

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休日ページ15

Aside

今日は日曜日。

私は両手に買い物袋を下げ、
家に帰っている途中だった。

私が高熱で倒れたのが金曜日。

保健室で長い時間寝たおかげでだいぶ回復し、さらに
土曜日は家でゆっくりと過ごしていたので今では
完璧な状態にまで回復した。

　「・・・・。」

保健室では雲雀さんが下校時間になるまで私の面倒を
見てくれた。

私が二度目に目を覚ました時、雲雀さんは起きていたが
やっぱり私に何も聞かなかった。

そして下校時間になると、雲雀さんは仕事を片付けに
応接室へ帰って行った。

私はそんな雲雀さんに頭を下げ、見送ると保健室を
後にしたのだ。

・・・今度からはもう少し気を付けよう。

雲雀さんには今回、迷惑をかけてしまった。

もう少し体調管理には気を付けなければならない。

そう思いながら私は歩いていた。

　「A！！」

　「！」

そんな時、私の後方から私を呼ぶ声が聞こえた。

私は驚きながらも振り返る。

　獄「A・・・・持つぜ・・・。」

　「！」

後ろを振り返ると、私に駆け寄って来たのは
隼人だった。

まさかこんな所で隼人に会うとは思わず驚いていると、
隼人は私が持っていた買い物袋を１つ持ってくれた。

隼人が私の隣に並ぶ。

私は隼人に小さく頭を下げた。

　獄「・・・・。」

　「・・・・・。」

私と並んで歩く隼人は何も話さなかった。

私は少し不思議に思いながら隣の隼人を見上げる。

隼人のその表情はなぜか複雑そうな表情だった。

・・・どうしたんだろう。

私はそう思いながら隼人を見上げ続ける。

昔はこんなに身長差なんて無かったのに。

大きくなったなぁ。

そんな事を考える。