白昼夢 ページ7
Aside
今日も私は変わらずに
屋上で授業をサボっていた。
そんな所にやって来たのは今、
机に座っているこの人だった。
この人は私が１人で居ると必ずやって来て、
私に教室に戻るよう促す。
しかし、私は首を横に振り、それを断った。
私は１人で居たいのだ・・・。
それなのに・・・。
屋上でサボる私をその人はこの応接室に連れて来た。
そして、この部屋に居るように指示したのだ。
この人は私を発見する度に教室に戻るよう
言い続けていたが・・・
注意されても言う事を聞かない私を見て、
諦めたらしい。
授業に出たくないと言う私の意見を
やっと聞いてくれた。
が、１人にはしてくれなかった。
私は机に座るその人を見つめる。
「・・・。」
雲「・・・。」
しかし、その人は私に話しかけて来る事は無かった。
机に座り、何か書類を確認している。
「・・・。」
話しかけてこないのならそれでもいいか。
私はそんな事を考えながらソファーに座り、
いつも１人でいる時と同じように考え事をする。
その内容はあの日から変わる事が無い白昼夢。
心の奥が締め付けられるように痛む。
これは・・・罰。
この胸を締め付ける痛みは私への罰だ。
この痛みは私にある言葉を囁き続ける。
「・・・。」
ふと、気が付けば静かな部屋にペンの走る音が
響いていた。
雲「・・・。」
「・・・。」
私は机に座るその人を見る。
彼は何か書類に書き込んでいる。
そう言えばこの人は一体何者なのだろうか。
何かの委員会に属しているようだけれど、
学生では無いのだろうか？
見た感じ、歳が近いように見えるが、
彼も私と同じように授業に出ていない・・・。
「・・・。」
この人は私が声が出ないと知っても、
何も言わなかった。
同情や、好奇な目で私を見る事無く。
私に理由を聞いて来るような事も無かった。
この人にとって私は居ても居なくても変わらない。
私を気にかける事無いその態度に、
１人でないこの空間に居ても私の心は
自然と落ち着いていられた。
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猫のこたつ(プロフ) - 優しいお言葉ありがとうございます！皆様にはご迷惑お掛けしまして、申し訳ないです… (2019年12月25日 6時) (
レス) id: e086e98a44 (このIDを非表示/違反報告)
まくすうぇる(プロフ) - ゆっくり安静にしてくださいな。お気を付けて (2019年12月24日 21時) (レス) id: 34699431ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2019年11月28日 10時
