考える事 ページ5
雲雀 side
僕は屋上に繋がる階段を
登っている。
今はいつもの見回りの時間だ。
僕は校内を見回っている。
扉を開け、屋上に出ると
僕の横を風が通り抜けた。
雲「・・・・。」
天気の良い屋上を見渡すと、
そこにはあの転校生の姿があった・・・・。
彼女は屋上の隅に座り込み、
フェンスに寄り掛かって眠っている・・・。
彼女が不良に襲われたのが昨日の出来事だ。
それなのに彼女は今日も授業をサボり、
こんな所で過ごしていたようだ。
僕はゆっくりと彼女に近づく。
雲「・・・・。」
彼女の目の前までくると、静かにしゃがみ込み、
彼女の顔を覗く。
その寝顔は安らかだ。
雲「ねぇ。君、なんでここにいるの。」
「・・・・？」
僕は寝ている彼女に話しかける。
すると彼女は目を覚まし、眠そうな目を擦りながら
僕を見た。
雲「昨日あんな目に遭ったのに・・・懲りないね。」
「・・・。」
雲「それに・・・ちゃんと授業に出るように言ったはずなんだけど。」
「・・・。」
彼女はそう言っても、僕を見上げたまま動かない。
一体何を考えているんだか。
・・・まぁ。それは僕も同じか。
そう、こんなよく分からない転校生なんて
放って置けばいいのに。いつものように他の生徒と
同様に咬み殺せばいいのに。
それなのに・・・
なぜだか僕は、彼女に会ったあの日から
彼女を咬み殺せないでいる。
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猫のこたつ(プロフ) - 優しいお言葉ありがとうございます！皆様にはご迷惑お掛けしまして、申し訳ないです… (2019年12月25日 6時) (
レス) id: e086e98a44 (このIDを非表示/違反報告)
まくすうぇる(プロフ) - ゆっくり安静にしてくださいな。お気を付けて (2019年12月24日 21時) (レス) id: 34699431ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2019年11月28日 10時
