雨と黄色 ページ35
Aside
ポツリポツリと振り出した雨は
地面の色を変えて行く。
辺りには雨の匂いが漂い始める。
「・・・。」
そんな中、私は傘を差しながら家に帰っていた。
時刻は午後５時。
ここ最近は雲雀さんの仕事も少なくなりそれに伴って
私の手伝える事も少なくなった。
今では、副委員長の代わりに雲雀さんに
お茶を出したり、応接室の掃除をしたり。
そんな事をして過ごしている。
「・・・。」
私のやれる事が無くなると、私は今までのように
ソファーに座り考え事をして過ごしていた。
変わる事の無い日常。
平和だった。
「・・・！」
雨の降る中歩いていると、
私の前方に見た事のある人物がいた。
それは小さく、黄色いレインコートを着ていて、
道にできた水溜まりで遊んでいた。
ラ「あ！！Aだもんね！！」
「！」
私がその子に近づくと、私の名前を呼んだ。
バシャバシャと水溜まりを抜けてこちらに
走って近づいて来る。
ラ「ガハハー！！A、俺っちと遊べー！！」
「！！」
その子はそう言うと私に飛びつく。
私はいきなりの事で驚きながらも彼を抱き止める。
私の傘が道に落ちた。
ラ「今日はねーブランコして遊ぶんだもんね！！」
「・・・。」
私の腕の中でその子は元気に叫ぶ。
どうやら私とまた遊びたいらしい。
「・・・。」
私は塞がっている両手で何とか傘をたたむと、
その子を抱えて公園へ向かった。
雨が降る中、楽しそうに話す声が住宅に響く。
私は黙ってその子の話を聞いていた。
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猫のこたつ(プロフ) - 優しいお言葉ありがとうございます！皆様にはご迷惑お掛けしまして、申し訳ないです… (2019年12月25日 6時) (
レス) id: e086e98a44 (このIDを非表示/違反報告)
まくすうぇる(プロフ) - ゆっくり安静にしてくださいな。お気を付けて (2019年12月24日 21時) (レス) id: 34699431ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫のこたつ | 作成日時：2019年11月28日 10時
