雲が聴くのは月の歌 (ページ22)

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脳震盪ページ22

　
山「獄寺！あまり揺すらない方がいい。
脳震盪を起してるなら揺らしたら悪化するぞ！」

　獄「っ・・そ、そうか・・・。」

俺はそんな獄寺の腕を掴んで止めさせる。

そう、脳震盪を起して気絶しているなら
揺さぶってはいけない。

大人しく、安静にさせた方がいいだろう。

　山「獄寺、Aの事は俺が見てるから、お前はツナの所に行ってやってくれ。」

　獄「え・・・？」

俺は突然の事に動揺する獄寺にそう伝える。

見れば、違うコートの隅でツナが伸びて倒れていた。
そのツナの隣にはボールが落ちている。

きっとツナもAと同じで、
顔面にボールを受けたのだろう・・・。

　獄「十代目！？」

獄寺は倒れているツナを見ると驚きの声を上げる。

　山「な？あの様子じゃぁ、ツナも気絶してると思うぜ？」

　獄「だ、だけどよ・・・・。」

そう言うと獄寺は不安そうな表情でAを見下ろす。

いつもなら真っ先にツナのもとへ行く獄寺が
どうすればいいのか迷っているようだ。

それだけ獄寺にとってAの事が
大切なのだろう・・・。

　山「心配すんな。Aの事は俺がちゃんと見てるからよ。」

　獄「っ・・・あぁ。わかった・・・。」

獄寺はそう言うと少し躊躇いながらもツナの方へ
走って行く。