夜空を見上げる鮫と月 (ページ43)

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薬ページ43

Aside

「・・・。」

　べ「しししっ♪こっちはオシマイ。そっちは？」

部屋を出て、廊下を進むと廊下の突き当りにベルが
返り血を浴びた姿で立っていた。

こちらも必要な情報は見つかったので頷く。

　べ「お。やるじゃん。やっぱ分担は効率いいな。俺も楽しかったし♪」

「・・・。」

しししっとベルは笑う。

確かにベルにはこの方法が向いているらしい。

　べ「そうそう、さっきここの奴らが言ってたんだけど、地下の薬だけは死守しろーって言ってたんだよねー」

「・・・？」

地下・・・？

このビルには地下があるのか。

薬はそこにあるらしい。

　べ「薬には興味ないけど、地下にも生き残りがいるかもしれねぇーし♪確認に行こうぜ？」

「・・・。」

もし、この地下に薬が残っているのだとしたら。

そのまま帰る訳にはいかない。

ちゃんと処分してからではないと・・・

それにサンプルとして少し持ち帰れば詳しい
成分分析ができる。

ベルが言うように生き残りもいるかもしれない。

地下に行く価値は十分にある。

「・・・。」

そう考えてベルを見上げて頷く。

　べ「しししっ♪じゃあ地下に行ける場所を探すか。」

そう言って私達は廃墟ビルの探索を始めた。