夜空を見上げる鮫と月 (ページ29)

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懐かれるページ29

「にゃぁああ～」

　「？」

その時、猫の鳴き声が聞こえた。

そういえば見つけた黒猫は・・・。

　ス「う゛ぉぉおおい！お前！どこから入って来やがったぁ！？」

猫の鳴き声に、振り向いたスクアーロは大声で
叫んだ。

私もゆっくりと起き上がりそちらを向くと、ボスの
部屋で見つけた黒猫がベットの近くにちょこんと
座ってこちらを見上げていた。

　ス「お前！さっき城の外に出してやっただろうがぁ！なぜ入って来やがったぁ！」

「・・・。」

スクアーロの反応からして、私が気を失った後、
スクアーロが猫を捕まえて外に出してくれたらしい。

ではなぜここに猫が・・・？

　猫「にゃぁ～ん」

猫は鳴きながらベットに近づき・・・

　「！」

ベットに飛び乗ると、私の体にすり寄ってきた。

もしかして・・・

懐かれた・・・？

　「・・・。」

　ス「う゛ぉぉおおい！・・・A・・・
　猫に懐かれてんじゃねぇーか！」

スクアーロは叫びながら頭を押さえている。

この様子ではいくら追い出しても、私の所に帰って
来てしまうだろう・・・。

　ス「・・・はぁぁ・・・。ちゃんと面倒見ろよぉ・・・。」

「・・・。」

スクアーロは猫を追い出すのを諦めたのか、
大きく溜め息をついたのであった。