#120 ページ44
「うわああああああああん皆の歌聴きたかったあああああ!!!」
坂「大丈夫やったん?」
う「ったく……どんだけ迷惑かけたと思ってんだよ、お前」
セ「ちょ、うらたん」
「それは悪いと思ってます……ごめんなさい」
本気ですまないと思っている。
皆に迷惑をかけて、何とかソロは間に合ったけど、まふさかうらと歌うの出来なかった。
ま「大丈夫、頭上げて」
そ「俺らは怒ってるわけじゃないの」
志「何かあったんやったら、言うてや」
天「僕らが力になれるかは分かんないけど、とりあえず言ってよ!」
ユ「Aは1人じゃないんだから!」
「……ありがとう…!」
う「ちょ、俺だけ悪者みてえな!!」
坂「うらさん1番心配しとったもんなあww」
う「別に心配してねーよ!!」
私は幸せ者。
こんなに良い友達がいて、味方がいて、力になってくれる。
それだけで、充分。
でも、
「ちょっと行ってくる」
けじめを、付けに。
.
.
色褪せた階段。
立ち入り禁止の貼り紙。
錆びた扉。
扉を開ければ、生ぬるい風が頬を撫でる。
柵にもたれかかっているのは、ショートカットにした、花満。
喫茶でぶつかったのも、あの強い視線も、
全ては花満。
花「よう来たな」
「何してんの」
花「幸人にあんたは合わん」
「それが何」
花「だから離れさせようとした、そんだけ」
「相変わらず卑怯な手、使うね」
花「あんたもやろ?」
「は?」
花「弟。彼女になる言うたくせに。結局幸人にいくやんか」
「それは」
花「そういうのが嫌や言うてんの!!!綺麗事ばっか並べて、偽善者のくせに!!ふざけんな、このやろっ」
夕「姉さん」
花「…夕陽?」
夕「もう、やめたら」
花「あんたには関係ないやろ」
夕「坂田さんは、その人が好きなんだよ」
「!?」
そんなの、火に油を注ぐ様なもので。
花「分かっとるわあ!!!!」
フェンスを震わせる程の大きな声。さすがにびっくりする。
花「幸人がそいつの事好き?知ってる!!何年見てきたと思っとんの!?ふざけんな!」
坂「更」
さかたん?
花「ゆきっ…」
坂「ごめんね」
花満は何も言わなかった。
無言で通り抜ける背中は扉に吸い込まれていった。
花満の、溢したモノを見てしまったから。
許さない事が、出来なかった。
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さそりんご@坂田家 - でぃあぼろさん» おう、やっとくっついたぜぃ(ー^ー)ゝ (2018年3月21日 9時) (レス) id: 62ceed44b7 (このIDを非表示/違反報告)
でぃあぼろ - おお、やっと付き合ったか!(・∀・) (2018年3月20日 22時) (レス) id: 5a6bf90cf8 (このIDを非表示/違反報告)
なおみ(プロフ) - さそりんご@坂田家の端くれさん» はい!よろしくお願いします!! (2018年1月31日 18時) (レス) id: 73e619451a (このIDを非表示/違反報告)
さそりんご@坂田家の端くれ - なおみさん» ありがとうございます!!これからもこの作品をよろしくお願い致します! (2018年1月31日 18時) (レス) id: d70a2ffcc9 (このIDを非表示/違反報告)
なおみ(プロフ) - さそりんごさん» はい!(o^−^o) (2018年1月30日 17時) (レス) id: 73e619451a (このIDを非表示/違反報告)
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