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A「いやぁ、久しぶりですね」
森「本当だねぇ…久しぶりの中也くんとの再会で、Aちゃんも嬉しそうだね」
A「そりゃ、そうですよ」
他愛もない話を繰り広げたものの、
やけに大きな咳払いをする中也に『あぁ、ごめんね』と目の前の人物は云った。
エリス嬢大好きなポートマフィア
昔からの知人であり、中也の上司にあたる人物。
無所属である私のことを気にかけてくれて、色々と手を回してくれることもある。
敵に回したくないと思える数少ない人物だ。
森「中也くん、下がっていいよ。あとはAちゃんとお話して、
帰るように伝えるから安心してほしい。流石に、
無理させて、体調を崩したら、私が紅葉くんに怒られてしまうからね」
A「彼女とは、同い年のはずなんですけど…まだ、私お子様なんですかね」
森「そんなことないと思うけれど」
中也「姉さんは、昔から大人びているだろ」
中也がポツリと呟いた言葉に思わず面喰った。あの、中也が
私を褒めた、だと………?
A「え、しんどっ!」
中也「
照れ隠しするかのように、足早に去っていった中也。本当、可愛い。
思わず、笑みを零していると、森
自然と表情が消えていくのがわかる。
森「………本当に、中也くんが大事なんだね」
A「結論から言えば、狙われているのは中也で間違いないです」
森「"汚濁"、か。だが、」
A「自発的に発生し、安全装置で止める。意思がないと発生しない"汚濁"を
手に入れたところで、無意味だと思うんですよ。訳のわからないところでした」
本当、不思議なところだった。
ホルマリンのような液体に浸かった生物が無数にいて、装置に取り付けられた生身の人間。
実験施設と言ってもおかしくはないその場所に潜入したのはいいものの、
何かが引っかかってしょうがなかった。
森「報告書は度々、電子で送られてきたのは一通り見たけど、
私の想像を遥かに超えているかもしれないね」
A「森
報告したものに関しては、ちゃんと
いつ、この日本で動き始めるかも不明。対応しようにも、対応が難しいのが、今の現状だった。
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作者名:松城美樹 | 作成日時:2022年5月29日 22時