6*Takemichi Side ページ7
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飛び降りた"青水"と呼ばれた生徒
飛び降りたかと思えば、
相手に一発ぶっ飛ばされて動かなかった
堅「おい、場地
本当に、昨日の写真の奴、
彼奴かよ
弱っちぃじゃん」
圭介「あぁ
…それに、あれは一連の儀式みてぇなモンだってよ」
話しかけたのは、
長い髪の毛を縛って眼鏡をかけている生徒
″いかにも真面目です″と主張する容姿で、
そんな人と東卍に関係があって驚いた
万次郎「ケンチン
…彼奴、やる奴だよ」
目を離した時に事はもう終わっていた
トップと思われる男が、
バットを持ちながらノシて動かない
………いや、化け物だろ
生徒は校舎に戻ろうと歩いている青水くんに称賛の声が上がる
…ここのクラスだけではない
声の量からして、全校生だ
そんな称賛の声を浴びている彼は、
何処か嫌そうに見えた気がした
戻ってきた青水くんは、淡々と零した
"俺に用事があるんだろ…?"
時計の針の音が教室へと響く
それと同時に、チャイムが鳴り響いた
先生にペラペラと話す青水くん
容姿は、"不良"とは言い難いような感じで、
ただ、中学生の割に派手にピアスを貫通させているくらいだ
凪「連れてけばいい、お前等の好きなところに」
移動し始めるマイキーくんとドラケンくんの後ろを平然と追い始める青水くん
俺も、続けて後を追っては学校から出た
気怠そうにドラケンくんが乗ってきたチャリの後ろに乗っては、
黙ってなされるがままだった
ふと携帯を見ては、溜め息を吐いては、
"で、俺に何の用"と云った
河川敷付近
夕焼けが黒に染まりつつあるそんな時間
ドラケンくんが自転車を停めるものだから、
俺も反射的に停めた
自転車から降りた青水くんは、
鞄の中からブレザーとネクタイを出しては、
着崩した感じになるように身に付け始めた
凪「佐野万次郎」
急に指をさしては、呼び捨てするものだから、
背筋が冷えてきた
………どういう神経してんだよッ!
凪「龍宮寺堅」
東卍のトップたちだぞ!?
凪「お前は誰だ」
俺を指さしてきた
彼の目は、学校にいた時よりも乾いていて、
怖ぇくらい、鋭い
武道「………花垣、武道」
凪「あっそ」
…………聞いといて、何なんだよ
その態度!
堅「おい、テメェ
何様だよ」
凪「タメっしょ?
…それに、俺は寧ろ客人だけど」
ド正論トーク
全然臆することもなく、
ただただ淡々と話す彼は、
恐怖と言うものを知らないのだろうか
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作者名:松城美樹 | 作者ホームページ:https://twitter.com/matsushiro_m
作成日時:2021年7月11日 22時