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手に持った刃と、蔑むような目は私の知ってる一にぃとは違ってて……私を殺すことに迷いがないみたいな…ううん、迷いがないんだ
どうして、ここに一にぃがいるのとか、なんで一にぃが私を殺しにかかってるのだとか、そう言うのは全く関係がなく、ただ私が思ったのは
一にぃから、別の男の臭いがする
下品な香水と、体臭と、その他もろもろ。
十にぃからもおそにぃからもしては来なかった臭い……男に抱かれた臭い
気持ち悪い…臭いがする
それに、蔑む目にもひとつも生気を感じられない………
本当にこれが一にぃの意思？
「…一にぃは私を殺したい？」
私は間合いを取りつつ、太股に巻き付けていた銃を取り出しながら一にぃにそう問いかける
「俺に意思なんて無いよ、ただ逆らえば俺はあいつに殺される。だから実の妹を殺しにきた」
一つの隙もない一にぃは私の一つ一つの動作をジッと観察しながらただ、一瞬の綻びを待つかのように動かなかった
私に向けられた刃と殺気は本物の様で、私も覚悟を決めないといけない
こんな最悪の事態を考えていなかった訳じゃないけれど………流石に、実の兄に向けられる殺気って実際辛いんだよね…
「こんなクズでも、自分の兄に殺されかけるって辛いよなぁ？
ずっと守られる立場でいれば、こんなことされずに済むのに……」
挑発ぎみな言葉を、私に向ける一にぃは、まるで獣のようで……背筋が凍るようだ
でも、私はその意思に反してニコリと笑う
「そりゃあ辛いよ、大好きな兄ぃに向けられる殺気なんて
でも、そんなの父さんと母さんが死んだってわかった時よりも辛くないし苦しくない
兄ぃ達が私を置いていなくなったときほど辛くない
私は、そんな辛い思いをしたから戦うの…守られないために戦うの」
「っ…はっ……何？自分の事、強くなったとでも思ってんの？」
「思ってないよ、ただ私は弱くないだけ」
「は？」
少し前、自分が強くなったと傲ってボロボロになっておじさまが助けてくれたとき
そのときおじさまは言ってた
「自分を強いと傲れば、いつか足元を掬われる…
…だからって自分を弱者だと思えばいいってものじゃない。
最低限、自分の身を守れるぐらいの強さはある…
…強くはないけど弱くはない。と思っておきなさい」
だから、私は自分を強いなんて思わない
「私は自分の身を一にぃから守れるぐらいにはなったんだよ？」
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アリス(プロフ) - 愛恋さん» コメントありがとうございます！更新遅れ気味ですみません！！頑張ります！ (2017年8月21日 12時) (
レス) id: b058ba3ffb (このIDを非表示/違反報告)
愛恋(プロフ) - 初コメです〜！めっちゃ続き気になります！更新(●'д')bﾌｧｲﾄです (2017年8月12日 18時) (レス) id: 0e03593891 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 麗奈さん» コメントありがとうございます！更新あんまり出来てなくてごめんなさい(｀；ω；´) (2017年8月8日 13時) (レス) id: b058ba3ffb (このIDを非表示/違反報告)
麗奈 - とても面白いです！更新ありがとうございます！ (2017年8月5日 22時) (レス) id: 46bbca6ebc (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - yuyuさん» ありがとうございます！面白いと言っていただいてとても嬉しいです！ (2017年7月13日 18時) (レス) id: b058ba3ffb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アリス@黒バスの火神、マジ天使！！！！！ | 作者ホームページ：http
作成日時：2016年11月29日 22時
